韓国光化門が2つに割れた…「尹即時罷免」vs「弾劾反対」
韓国国会の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領弾劾訴追案可決後に初めて迎える週末の21日午後、尹大統領の退陣を要求する集会が韓国各地で同時多発的に開かれた。 先週末の国会の弾劾訴追案採決まで尹大統領退陣要求集会は汝矣島(ヨイド)の国会周辺、弾劾反対集会は光化門(クァンファムン)で開かれていたのと違い、今週は大規模集会がいずれも光化門に集結した。1キロメートルの距離を置いて光化門でほとんど同時に開かれた賛成集会と反対集会のため光化門一帯では緊張感も一時高まったが特別な衝突は発生しなかった。 ◇応援棒vs太極旗…「尹罷免」「李在明拘束」 警察などによると、「尹錫悦即刻退陣社会大改革非常行動」はこの日午後3時ごろから景福宮(キョンボックン)の東十字閣(トンシプチャガク)前で集会を開いた。この集会には午後5時20分基準で警察の非公式推定2万5000人が参加した。主催者側推計の参加者数は30万人だ。全国民主労働組合総連盟(民主労総)はこの日午後1時30分からソウル雇用労働庁で「内乱首魁尹錫悦即刻逮捕拘束尹錫悦反労働政策廃棄社会大改革実現民主労総決議大会」を開き、景福宮交差点まで行進した後、退陣非常行動が主催する集会に合流した。 この日SNSに投稿された写真を見ると、光化門に集まった市民は「尹錫悦は即刻逮捕」 「即刻罷免」などの文言が書かれたビラを手にしていた。寒い天気にも光化門に出てきた参加者の一部はマスクや軽食を無料で配ったという。野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表はこの日自身のフェイスブックに「きょう光化門がさらに多くの光でさらに明るく輝くように」としながら集会参加を促す投稿をしたりもした。 光化門では同時刻に弾劾に反対する応戦集会が開かれた。保守団体である大韓民国立て直し国民運動本部や自由統一党などは東十字閣から約1キロメートル離れた世宗大路(セジョンデロ)一帯で午後1時ごろから集会を始めた。参加者は「弾劾反対、李在明拘束」と書かれたビラと太極旗や星条旗を手にした。彼らは「非常戒厳捜査が内乱だ」「主体思想派処断」などのスローガンも叫んだ。 午後5時20分基準で東和免税店から大漢門までの間に集まった参加者は警察の非公式推定で3万6000人、主宰側推定で200万人と集計された。警察はこの区間の全車線で通行を規制した。 12月3日の非常戒厳事態後に警察推定基準で弾劾反対週末集会参加者数が退陣集会を超えたのは今回が初めてだ。国会の弾劾訴追案可決により尹大統領支持層が結集した影響と分析される。 警察は団体の衝突の可能性に備えて各所に鉄製フェンスなどを設置し、秩序維持に注力した。集会が終わるまで双方の間で衝突はなかった。警察は弾劾審判が開かれるソウルの憲法裁判所周辺の警備も強化したが、この日憲法裁判所近くの地下鉄安国(アングク)駅で開かれた集会には警察推定で3500人が集まった。 尹大統領の拘束を叫んでトラクターを走らせ上京した全国農民会総連盟は午後12時10分ごろ京畿道果川(キョンギド・クァチョン)の南泰嶺(ナムテリョン)峠近くでソウルへの進入を警察に阻止されたが、午後1時20分基準でトラクター3台がソウルに進入したことがわかった。全農と警察の対峙が続き一時南泰嶺峠の上下8車線の道路が完全に通行止めとなり近くのソウル・舎堂(サダン)駅周辺まで交通混雑が続いたという。全農はこの日午前9時ごろ京畿道水原(スウォン)を出発し、ソウル・漢南洞(ハンナムドン)の尹大統領官邸と光化門の弾劾要求集会会場で行進すると警察に申告した。 地方でも尹大統領の退陣を促す集会が続いた。「尹錫悦退陣全羅北道運動本部」はこの日午後4時、全州市(チョンジュシ)の客舎前で、「尹錫悦退陣蔚山運動本部」は蔚山(ウルサン)ロッテ百貨店前広場でそれぞれ集会を開いた。大邱(テグ)では午後5時ごろ大邱時局会の主催で「尹錫悦即刻罷免・国民の力解体大邱市民時局大会」が、済州(チェジュ)では午後7時ごろ「尹錫悦政権退陣・韓国社会大転換済州行動」が主催の「尹錫悦即刻退陣要求済州道民大会」がそれぞれ行われる。この日の集会参加予想人数は全羅北道が1万人、釜山(プサン)が7000人、江原道(カンウォンド)が2000人、忠清北道(チュンチョンブクド)と大邱が各200人などと推定された。 参加者は集会で「内乱首魁尹錫悦を即刻逮捕拘束せよ」さなどのスローガンを叫び憲法裁判所に早急な弾劾認容などを要求する予定だ。