スターシップ、ラプターエンジン再点火に成功 空中キャッチは中止
SpaceXは11月19日(現地時間)、新型宇宙船「Starship Super Heavy(スターシップ/スーパーヘビー)」の6回目の飛行テストを実施した。スーパーヘビーブースターの空中キャッチは中止したものの、スターシップによるラプターエンジンの再点火や再突入時の各種試験は無事に成功した。 【この記事に関する別の画像を見る】 スターシップ/スーパーヘビーは、完全再使用型の宇宙船とブースターの組み合わせで構成され、全長121m、直径は9mで100~150トンのペイロードを搭載できる多目的宇宙輸送システム。 5回目の飛行テストでは、スターシップの打上げ後、帰還してきたスーパーヘビーブースターを、発射台に装備された「チョップスティック(箸)」で空中キャッチすることに成功していた。 6回目の飛行テストでも同様に空中キャッチを行なう予定だったが、発射台側のハードウェアの自動チェックで不具合を確認したため中止。スーパーヘビーブースターは事前に計画されていた中止時のプロファイルに従い進路を変更、メキシコ湾へ軟着水した。 スーパーヘビーブースターの空中キャッチは失敗したものの、スターシップは計画通りに軌道へ到達。予定されていたとおり、宇宙空間でのラプターエンジン1基の再点火に成功した。これにより、将来行なわれる軌道ミッションのための必要な能力を実証している。 その後、スターシップは地球への再突入を行ない、インド洋で着陸プロセスを実施し、軟着水に成功した。 今回スターシップは、耐熱タイル等のデータ取得や、フラップ制御の限界を測るため、高迎え角での亜音速飛行なども成功しており、スターシップの再利用に向けた貴重なデータ取得を行なっている。 Watch Starship's sixth flight test https://t.co/acpdO2brbP ― SpaceX (@SpaceX) November 16, 2024
Impress Watch,清宮信志