キャリアチェンジでよくある5つの課題とその克服法
レイオフや景気の先行き不透明感、そして燃え尽き症候群が蔓延する中、多くの従業員がキャリアチェンジの時期ではないかと自問している。Intuit Credit Karmaの依頼でQualtricsが実施した調査によれば、最も若い労働力層であるZ世代さえ、その60%が従来の9時~5時の仕事は疲れさせるものだと感じている。しかし、キャリアチェンジは20代だけのものではない。Indeedの調査によれば、米国における転職者の平均年齢は39歳だ。 キャリアチェンジを考えると気が重くなるのも無理はない。キャリアを変えるのは大変なことだ。実際、ホームズとレイの「社会的再適応評価尺度」(Holmes Rahe Stress Inventory)では、キャリアチェンジは最もストレスの多い出来事の第18位にランクされている。しかし、だからといって、魂を吸い取られるような仕事から抜け出せないままでいる必要はない。個人的に、そしてプロフェッショナルとして成長するためにも、コンフォートゾーンから抜け出すことが重要だ。 馴染みのある環境を超えて進むことは、大きなメリットをもたらすことができる。自分自身に挑戦することで、自己信頼を高め、回復力を構築し、自分の強みと弱みについてより多くを学び、将来に対するより多くのコントロールを得ることができる。ここでは、キャリアチェンジの最も一般的な課題と、それを克服する方法について説明しよう。 ■低い給与を受け入れることになる? キャリアを変えると必ずしも給与が下がるわけではない。だが、経験を積むまでの短期間だけで低い給与の時期が終わる場合もあるが、他の場合には、キャリアチェンジによって給与が下がることもある。とはいえ、増加した柔軟性や充実感などのメリットでその差額を相殺できるかもしれない。
キャリアチェンジに関する様々な疑問
また、キャリアチェンジは一気に行う必要はなく、将来の準備をしながらゆっくりと移行できる。給与が減ることへの恐れを軽減するためには、財務状況を分析し、予算を作成する。前もって計画を立てることで、古い仕事と新しいキャリアの間の財政的なギャップを埋める準備ができるだろう。 ■正しいキャリアパスをどうする? 知っていようといまいと、あなたにはキャリアの選択肢がいくつもある。恐怖を感じるのは自然なことだが、それに引きずられることはない。この課題を克服するためには、キャリアチェンジをすることの潜在的なメリットに焦点を当てよう。個人的な成長、ワークライフバランス、柔軟性、充実感、そして誇りに思える業績を残す能力など、キャリアチェンジするための魅力的な理由はたくさんある。たとえ選んだ道が思っていたものと異なっていたとしても、行動を起こしたという事実が、その経験を活用して学び、改善し、コースを調整するチャンスを与えるのだ。 ■新しいスキルの開発が必要? キャリアを変えるといっても、これまでの経験をすべて置き去りにする必要はない。実際には、他の多くの業界でも適用可能な多くのスキルを間違いなく育ててきたはずだ。転職しても移行可能なソフトスキルの例には、コミュニケーション、チームワーク、適応性、創造性、問題解決などがある。経理、財務、マーケティングといった業界特有の専門知識も、キャリアの軸足を移す際には容易に転用できる。 ■新しいネットワークが必要? キャリアチェンジすることで、必ずしも新しくコネクションを作り直さなければいけない、という分けでもない。実際、既存のネットワークから始めて、そこから広げていくこともできる。まず、現在の知り合いに新しい分野の人を紹介してもらうことから始めよう。友人や家族にだって、あなたのことを紹介できる知り合いがいるかもしれない。 さらに、OB組織、職業団体、ボランティアの機会、業界のイベントなどを活用して、新しい出会いを求めることも忘れてはならない。自分自身を外に出すことで、長い目で見て有益な人間関係を育むことができる。 ■自分のマインドセットを打ち破ろう キャリアチェンジに伴う不安には、年を取りすぎている(あるいは若すぎる)と感じること、人の目を気にすること、失敗を恐れることなどがある。このような負のマインドセットは、それらがあなたを麻痺させ、立ち往生させるため、キャリアチェンジを妨げる。残念ながら、行動しないことで自己信頼が減少し、それがあなた自身の最大の敵となる。代わりに、自分自身の道を邪魔することから脱却し、目標に向かって、小さく管理可能なステップを踏み出そう。粘り強く進めば、最終的には不確実性が可能性に道を譲るのを目にする。 キャリアチェンジのプロセスは必ずしも直線的ではない。時には、2歩進むために1歩下がることも必要だ。ある程度の期間、仕事に不満を持ち続けているなら、自分の価値観や優先順位を見直す時期だ。方向転換するのに遅すぎるということはない。キャリアチェンジは怖いものだが、後悔はもっと怖い。
Caroline Castrillon