道は譲るべき? パトカーの“ランプ点灯のみ”状態が表す意味とは
街中でサイレンを鳴らしながらランプを点灯しているパトカーに出会った際は、緊急車両として道を譲るのがルール。しかし“サイレンを鳴らさずランプだけ点けている”パトカーについては、どう対応すれば良いのか意外と知られていない。サイレンの有無はいったい何を意味しているのだろうか。 ●ランプ点灯のみは“パトロール中”のサイン!? 緊急車両のイメージが強いパトカー。頻繁に出会うこともないため、サイレンなしでランプのみを点灯させている状態のパトカーが現れると、ドライバーを混乱させてしまうよう。 実際にネット上でも「パトカーがランプだけ光らせるのは何のためなの? 車の後ろにつかれるとビックリする」「パトカーを見かけるだけでヒヤッとするし、近くでランプが回り出すと余計心臓に悪い」など、ランプ点灯のみのパトカーと出会った際に戸惑ってしまうという声が上がっている。 実はランプを点けただけのパトカーは、防犯パトロール中であることがほとんど。加えてサイレンを鳴らしていない場合は、緊急車両について道路交通法で定められた“サイレンを鳴らし、かつ赤色の警告灯を付けなければならない”という規定からも外れる。そのため、サイレンありのときのように道を譲る必要はないのだ。 ただし同法には、警察車両が違反車などを取り締まる場合はサイレンを鳴らさなくても良いとする記述が。ランプの点灯のみでも、緊急性のあるケースはゼロではないので注意しよう。 またふとしたときに、青いランプを点灯させているパトカーに似た車両を見かけることもある。一瞬勘違いしてしまいそうになるが、青ランプの場合は警察車両ではない。この車両は「自主防犯パトロール」と呼ばれる活動のためのもの。「自主防犯パトロール」とは警察と国土交通省から認められた団体が、自動車に青色回転灯を装着して地域の防犯対策をおこなっていることを指す。 もちろん、パトロールの実施にかかわらず日頃から交通ルールを守ることは大切。しかしランプ点灯パトカーを見かけても過剰にドキドキする必要はないので、落ち着いて安全運転を心がけよう。(フリーライター・波多野陽介) ■Profile 波多野陽介 学生時代からクイズ好きで、卒業後からフリーライターとして活動中。世の中の様々な雑学、トリビアを中心にオールジャンルの記事を手掛けている。知識量を増やすべく日々リサーチ中。