アプリリアからミドルクラスの新型スーパースポーツ「RS457」が登場
ビギナーも楽しめる本格ライトウェイトスポーツ
ピアッジオグループジャパンは2024年11月20日、排気量450ccクラスのスーパースポーツモデル「アプリリアRS457」を発表し、同日、販売を開始した。 【写真】「アプリリアRS457」をより詳しくチェックする(10枚) 現在、アプリリアでは125ccの小排気量モデルからリッターオーバーのV4エンジン搭載車まで、幅広いレンジのスーパースポーツをラインナップしている。RS457は、エントリーモデルの「RS125」(日本未導入)と「RS660」の間を埋めるミドルクラスの新機種で、ターゲットには若いライダーやフェアリング付きのスポーツバイクに初めて乗るというライダーを想定。日本では、同ブランドのスーパースポーツの入門モデルとして位置づけられる。 スタイリングは歴代RSモデルのイメージを踏襲したもので、フロントには3灯のヘッドランプやRS660ゆずりのダブルフェアリングを採用。サイドには風洞実験とCFDシミュレーションを通じて導入された2つのエアロエレメントを備えており、高い空力性能を実現しているという。またライディングポジションについては、ステアリングトップブリッジに取り付けられたセパレートハンドルと、低めにセットされたステップにより、スポーティネスと街乗りでの快適性を同時に追求。シート高は800mmで、スリムなシート形状とも相まって良好な足つき性を実現している。
軽量な車体に最新の2気筒エンジンを搭載
エンジンは新開発の水冷並列2気筒DOHC 4バルブで、457ccの排気量から欧州A2ライセンスの上限である47.6HP/9400rpmの最高出力を発生。最大トルクは43.5N・m/6700rpmで、3000rpmでその82%を発生するフレキシブルさも持ち合わせているという。組み合わされるトランスミッションは6段で、オプションでシフトアップ/シフトダウンの両方に対応するクイックシフターが用意される。 いっぽう、車体にはこのクラスで唯一とされるアルミ製のダブルスパーフレームを採用。剛性と重量の最適なバランスにより高い旋回性能を追求している。リアホイールを支持するスイングアームはスチール製で、小型・軽量・高剛性な車体設計とするべくエンジンブロックに直接締結。これらの技術や設計の工夫により、車両重量は159kg(乾燥重量。フルードや燃料90%搭載時は175kg)に抑えられた。 また足まわりに関しては、サスペンションは前がプリロード調整機能を備えたφ41mmのテレスコピック倒立フォーク、後ろが同じくプリロード調整機能付きのモノショックで、ホイールトラベルはそれぞれ120mm、130mmとなっている。ブレーキは前がφ320mmディスクとバイブレ製ラジアルマウント 4 ピストンキャリパーの、後ろがφ220mmディスクとバイブレ製キャリパーの組み合わせで、2つのマップを備えたボッシュ製2チャンネルABSは、後輪への介入をカットすることも可能。タイヤサイズは前が110/70ZR17、後ろが150/60ZR17だ。 ライダーをサポートする電子制御も充実しており、スロットルのコントロールにはライド・バイ・ワイヤ・システムを採用。ライディングモードは「ECO」「SPORT」「RAIN」の3種類で、エンジンの出力特性に加えてトラクションコントロールの介入レベルも切り替わるという。加えてトラクションコントロールは個別でも介入度合いの調整が可能で、左スイッチボックスの「UP」と「DOWN」のボタンにより、走行中でも常に切り替えができる。 さらに、ハンドルバースイッチには夜間でも見やすいようバックライトを設けるなど、各部の操作性も考慮。メーターなどの役割を担う5インチのTFTカラーディスプレイは、純正アクセサリーの「Aprilia MIAシステム」によってスマートフォンと接続し、機能を拡張することができるという。 カラーリングはフェアリングの「aprilia」ロゴやフロントホイールの赤いストライプが同社のMotoGPマシンをほうふつとさせる「Racing Stripes」のみ。価格は85万8000円となっている。 (webCG)
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