SL人吉、ぴかぴかに 人吉市職員がボランティア清掃 今後は市民にも参加呼びかけ
人吉市職員とその家族が21日、人吉駅前で公開展示中の「SL人吉」をぴかぴかに磨き上げた。SL人吉はJR九州から譲り受け、11月に展示を始めた新しい観光資源。今回は初めての清掃で職員を対象にボランティアを募った。今後は市民にも呼びかけて定期的な清掃を続けるという。 熊本の交通
約100人が、SL人吉とくま川鉄道の跨[こ]線橋を清掃した。ボランティアで全国各地のSLを清掃している入江高亘さん(62)=北九州市=が「銀色の部分は油を染み込ませた布で磨き、黒いところは、ほぼからぶきで」などと指導。参加者は丁寧に汚れをふき取った。税務課の丸尾晃大さん(31)は「車体に触れて構造も見える。よい体験になった」と話した。 市は2025年度以降にSL人吉をエアコンプレッサーで動かす動態展示に切り替える方針で、整備費を年間約600万円と試算。ただ清掃費用の詳細は見積もられておらず、今回の作業で見極める。「市民の宝」との意識を醸成したい考えで、交通政策課は「清掃ボランティアの輪を市民に広げることや清掃体験会の開催を考えている」と話している。(東寛明)