出張サービスでアップデート ランドローバー・ディフェンダー 130 長期テスト(3) 燃費18.4km/L達成
積算1万6207km 18.4km/Lの平均燃費達成
遂に、ランドローバー・ディフェンダー 130で達成した。さほど長い距離ではなかったけれど、高速道路で新記録を残すことができた。 【写真】高級SUVへ仲間入り ランドローバー・ディフェンダー 90から110 クラシックな初代も (122枚) アクセルペダルは、フロアにハムスターが放し飼いされているようなつもりで、優しく傾け続けた。ロンドンの西、ブラックネルからビスターへ向かう、約80kmのルートで叩き出した平均燃費は、18.4km/Lだ。 ジャンクションに入った途端、みるみる数字は悪化した。それでも、我ながら感心するほどの高効率だといえる。
積算1万7220km 出張サービスでアップデート
ある日、ランドローバーから電話が掛かってきた。やり取りを終えてしばらくすると、30分くらいで到着するというテキストメッセージが届いた。やって来たスタッフは、とても好印象だった。 ディフェンダー 130に出されているリコール対応として、彼はソフトウエアのアップデートを済ませてくれた。早朝の出張サービスで。 基本的に、車載システムのアップデートは無線通信でできるのだが、今回はセキュリティに関する内容で難しいという。運転席の下に隠れている、OBDと呼ばれる診断ソケットにノートパソコンを繋ぎ、盗難防止機能のCANバスを無効にする必要があるためだ。
巧妙化する犯罪者の手口とのイタチごっこ
そのスタッフは、自動車盗難への対策強化は、ランドローバーに限った課題ではないと説明する。すべての高級ブランドが抱える問題で、巧妙化する犯罪者の手口とのイタチごっこらしい。 ウクライナへ軍事侵攻するロシアでは、経済制裁が実施されており、現在はディフェンダーが販売されていない。盗難車はそこへ流れているのか彼へ聞いてみたら、中東地域へ運ばれるケースが多いとか。 作業は8時25分に始まり、いくつかの機能的な確認を経て、10分後には終わってしまった。アップデート後は、車載システムを正常に動かすため、2回の再起動が必要になったものの、順調に完了したらしい。 スタッフからは、ハードキーを車内に残したまま、間違ってランドローバーのスマートフォン・アプリ経由でロックしないようにと、アドバイスもいただいた。アプリではロックの解除はできないからだ。車内にキーが取り残され、レスキューを頼むことになる。 仕事を終えると、彼は颯爽と次の現場へ向かった。ディフェンダー 130の印象は、アップデート前と変わらない。それでも、昨日より安全性が少し高まったと思うと、何だかうれしい。