出張サービスでアップデート ランドローバー・ディフェンダー 130 長期テスト(3) 燃費18.4km/L達成
使い勝手にも配慮された車内のデザイン
もう少し時間がかかると考えていたから、筆者はアップデート中に車内の片付けへ着手した。同僚へクルマを突然貸すかもしれない。アウトバウンド・グレードの130は、3列目がないかわりに荷室が広い。干し草や馬の餌などを、頻繁に運んでいるのだ。 スタッフが帰る時間が来ても、もちろん終わらず。荷室へ敷かれているラバーマットを降ろし、ブラシで洗ってホースで流す。これには小さなフラップが付いていて、荷物を積む際にバンパーへ傷が付くのを防いでくれる。バンパーの汚れが、服に付くのも防げる。 荷室の開口部には、車高を上下できるボタンが付いている。重い荷物を積む時には下げられ、トレーラーの連結時には高さを調整することもでき、かなり便利な機能だと思う。 高速道路で緊急停止した場合の三角表示板は、テールゲートの内側に用意されている。フロア下にあると、荷物が載っている時には取り出しにくい。そのテールゲートには小物入れも設けられ、ウインドブレーカーや掃除用具、犬のリードなどをしまっておける。 乗員空間の足元にも、実務的なラバーマットが敷かれている。確かに値段はお高いが、ディフェンダーは単なる高級SUVではない。細かな使い勝手にも配慮したデザイナーやエンジニアには、頭が下がる。普段使いしやすいクルマだ。
最も実用的で安楽に移動できる1台
筆者はまだ、長期テストのディフェンダー 130でトレーラーを引っ張ったことはない。電動で格納できるゴツいトゥバーが、リアバンパー裏に隠れていることには最近まで気づかなかった。 しかし、別のディフェンダーにトレーラーを繋いだことはあり、有能だと知っている。せっかくだから、これでも何かを引っ張ってみたい。 そんな事を考えながら、掃除は終了。現在の自動車市場で、最も実用的で安楽に移動できる1台といえるディフェンダー 130は、従来より綺麗になった。そして、従来より安全性も高まった。一層、筆者の日常へ溶け込んでくれるに違いない。
テストデータ
■気に入っているトコロ ワイドな収納スペース:小物入れやポケットが、各所に設けられている。容量も大きく、掃除道具を入れていてもガタガタとうるさくない。 ■気に入らないトコロ スタッフからの質問:何か不具合は? ボディに傷は付いた? とスタッフから聞かれる。もちろん、まったくない。 ■テスト車について モデル名:ランドローバー・ディフェンダー 130 D300 アウトバウンド(英国仕様) 新車価格:8万390ポンド(約1527万円) テスト車の価格:9万6745ポンド(約1838万円) ■テストの記録 燃費:13.9km/L 故障:なし 出費:なし
マット・プライヤー(執筆) 中嶋健治(翻訳)