東日本最古の神社!? 日本三大神宮の1つ、千葉県香取神宮にてランパンプスが合格祈願!
寺内:開拓の足掛かりや、防衛線の拠点となっていたんですね。 曽川:軍事、流通の面はもちろん、文化的な面でも中継地点の役割をしていました。香取鹿島の間を利根川が流れていますが、それは、江戸時代に、群馬から江戸の市中、東京湾の方に流れていた利根川を東遷し、氾濫しないように向きを変えたからなんです。それ以前は霞ヶ浦や北浦という茨城の湖と、古い利根川が1つにまとまった内海がありまして、その対岸に南に香取、北に鹿島という形で鎮座していたんです。 小林:だから近場に2個あるんですね。 曽川:なので、船を使った舟運(しゅううん)の足というのが、この地域では、非常に重要になりまして、そういった乗り換え地点や、中継地点になっていました。 寺内:まさに拠点だったんですね。僕は、千葉県成田市出身なので、成田山新勝寺にいつも行っていたんですよ。だから、香取神宮を妙にライバル視していて(笑)。でも、最近、神社検定参級取得して「近くにめちゃくちゃすごいとこあったじゃん!」って思いましたね。
小林:香取神宮、鹿島神宮、そして、伊勢神宮で、三大神宮と言われているのはなぜですか? 曽川:「三大神宮」と何かに書かれているわけではないんです。延喜式の中の巻の九巻、十巻が神名帳(じんみょうちょう)と呼ばれるのですが、それは、日本全国の平安時代の神社、また神様について書かれたものでございまして、2000以上の神社が載っているんです。その中で「神宮」という称号がついているのがこの3つだけなんです。 小林:イメージ的にトップオブトップは伊勢神宮みたいな印象がありますよね。 曽川:お伊勢さんは御祭神が天照大神様であり、日の神様ということで、昔から別格の扱いを受けております。では、なぜ香取鹿島なのかというと、御祭神を見ますと、香取が経津主大神(ふつぬしのおおかみ)又の名を伊波比主命(いはひぬしのみこと)、鹿島神宮様は武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)という神様でございます。 寺内:僕、ふつぬし大好きなんです(笑)! 曽川:「国譲りの神話」が日本書紀・古事記に出てきますが、この国譲りの際に、出雲の大国主神様が日本の原型となる土地を開墾しておりました。その土地を、天照大神様のご子孫に譲っていただくための交渉を成功させるのがこの香取鹿島なんです。ですので、日本建国の礎を作った神様だと言われております。だからこそ伊勢に次いで、神宮の称号を持って古くから奉斎をされているのです。