ホンダ・日産の経営統合問題に突如現れた第3のプレーヤー「鴻海」の目的
ハードウェア/ソフトウェアの開発に世界中の自動車メーカーが悪戦苦闘するなか
今回の話は、ホンハイによる日産株買収の可能性と報道されている。それが敵対的な買収なのか、それとも友好的なパートナーシップ締結なのか、そもそも実現するかどうかもわからない。とは言え、複数の通信社が、前出の関CSOがルノー本社と信託会社所有の日産株取得をめぐり協議していると報じている(12月18日:仏時間)。奇しくも日本で日産とホンダが持ち株会社設立に向けて協議を始めたタイミングだ。今後、何らかのアクションがあるのは間違いないだろう。(※注:12月20日時点で、ホンハイは日産への関心を保留しホンダとの協議を見極める方針、という報道もある)。 巷では、日産とホンダ、さらに将来は三菱自動車も加わって世界3位の自動車メーカーグループが誕生すると言われている。だが、SDVの時代を目前に控え、この3社グループにホンハイが関与するのは、悪い話ではないように思える。莫大な先行投資が必要な次世代SDVの開発費用を抑えて開発時間も短縮、大衆車レベルにまで採用できることができれば、まさしく次世代モビリティのゲームチェンジャーになることができる。 とにもかくにも、SDVというのはそれだけの破壊力を持っているわけであり、EVの開発で劣勢が伝わる日本メーカー勢にとっては千載一遇のチャンスなのかもしれない。いずれにせよ、今回の話にはまだまだ続きがある。その成り行きから、しばらくは目を離すことはできない。