“毎日売買”よりも効く…50年間市場を生き抜いてきた85歳・現役投資家が「ハプニングを待つ」ことが成功への近道と語る理由
「資産を増やすために必要なのは、恐怖に負けず冷静にチャンスを見極めることだ」と、50年以上にわたり市場に向き合ってきた85歳の現役投資家、石井勝利氏は語ります。石油危機やバブル崩壊、リーマンショックを乗り越えた経験を持つ石井氏の著書『85歳、現役・投資家のお金の哲学』(SBクリエイティブ)から、暴落時の投資戦略や、無理をせず「身の丈」に合った資産運用の重要性について、一部抜粋・編集してお届けします。 【早見表】国民年金・厚生年金「年金受取額」分布…2022年3年度末現在 2023.01.10
間違いなく資産を増やすには「株の暴落のチャンス」を待つべし
株式で大きく資産を増やすには、大きく上げたときではありません。ぐんぐん上げているときに買いたい気持ちは分かりますが、その先には下落が待っています。 その時は、早めに買っていた大口投資家、外国人が売り逃げるときです。普通の上げの時に飛び乗っても、うまみはないのです。 確実に稼ぐ、利益を積み上げるには、誰もが怖くなって、売り逃げるときに、リバウンドを待ち、したたかに買うことが大切です。 「人の行く 裏に道あり 花の山」 株の世界にはこのような格言があります。これは、投資は「人の逆を行きなさい」ということです。 直近では、コロナウイルスが蔓延したときです。このときは、感染拡大防止のため、人の動きが止まり、密にならないよう、人が集まる場所は閑散となりました。デパートやテーマパーク、鉄道、飲食、航空などは、それこそ閑古鳥が鳴き、経営は最悪でした。 しかし、コロナで世界が終わることはなく、今思えば、あの時は関連業界の株価下落による買いのチャンスでした。しかし、この最悪の時は、買うのに勇気がいります。そこで、マスクやワクチン関連が買われたのです。しかし、それがどれほどの経済効果があるのか、読めないのが普通です。 それに対して、銀行、保険、商社、自動車は、必ず必要なもので、コロナが下火になれば買われる銘柄です。目先に起きていることに慌てず、その先を読める考え方が、大きなチャンスを得るのです。 今後も、ハプニングの起きる可能性はいくらでもあります。毎日売買しないで、大事件、ハプニングを待ち、一気に資金を入れる心得を身につけましょう。
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