園児に「貧乏くさい」と保育士暴言、市が国への報告怠る…「失念していた」
大阪府八尾市の私立認定こども園で6月、保育士3人が園児に「貧乏くさい」といった暴言を吐くなどし、園が諭旨退職とした問題で、国の指針に反し、市は発生から4か月以上、国への報告を怠っていたことが3日、市への取材で分かった。 【地図】大阪
こども家庭庁は2023年5月に策定した指針で、市町村が保育所などでの虐待を確認した場合、情報共有を求めている。
市は、6月5日に保護者が録音した音声を聞いて暴言を把握。心理的虐待と判断したが、報告は、同庁の問い合わせ後の10月下旬だった。
3日の市議会12月定例会で、市側は「失念していた」と釈明。大松桂右市長は「立ち入り検査を行い、現在問題なく、保育を行える状況だ。継続して状況を見守りたい」とした上で、「虐待は絶対に許さない覚悟で点検と指導強化に努める」と述べた。