【全文】佳子さま29歳の誕生日「誰もが幅広い選択肢を」
【10月】「ガールズメッセ2023」にご臨席になりました。式典に先立ち、ロボット作りとインターネットの安全性についてのワークショップをご覧になりました。式典のお言葉では、社会の中で、大人から子どもへ、無意識なものも含め、偏った思い込みが伝わっていることが多々あると感じること、そのようなことがないようご自身も気をつけようと思われていることにも触れられました。そして、ジェンダー平等が達成されること、次世代を担う子どもたちが自分の思い描いた未来に向かっていける社会になることを願う旨を述べられました。また、受賞者が、世の中の問題に当事者としての意識を持ち、積極的に行動していることを、印象的に思われたと伺いました。 この月は、鹿児島県を2度訪問されました。最初の「特別国民体育大会」では総合閉会式にご臨席になるとともに陸上競技をご覧になり、2度目の「特別全国障害者スポーツ大会」ではソフトボール競技とボッチャ競技をご覧になりました。鹿児島県での「国民体育大会」と「全国障害者スポーツ大会」は、当初は2020(令和2)年に開催予定でしたが、COVID-19の影響により開催できず、本年、「特別国民体育大会」、「特別全国障害者スポーツ大会」として開催されました。準備や練習に努力を重ねてきた主催者、選手、ボランティア等、関係者のことをお考えになり、今回無事に開催できたことを嬉しくお思いになったと伺いました。ご訪問の折には、「高山流鏑馬」や、桜島もご覧になりました。また、「鹿児島県立鹿児島南特別支援学校」を訪問された際には、喫茶実習や陶器制作の実習に熱心に取り組む生徒の姿が心に残ったと伺っております。
【11月】日本とペルー共和国の外交関係樹立150周年にあたり、同国を訪問されました。ご訪問に先立ち、様々な書籍や説明等により、ペルーに関する理解を深められたと伺っております。例えば9月には、「JICA横浜海外移住資料館」で展示をご覧になるとともに、ペルーの日系人やJICAの活動などについて説明を受けられました。10月には、ペルーの研究者、外務省の南米課、前任の駐ペルー日本国大使夫妻、マチュピチュ村の友好都市である福島県大玉村の村長から説明を受けられました。また、大阪府にある「国立民族学博物館」を見学されるとともにご説明を受けられ、ペルーの文化について学ばれました。更に、駐日ペルー大使主催の昼食会でペルーについてお話をお聞きになり、ペルー日系人協会会長の「ペルーにおける日系人社会の歴史」についての講演を聴講されました。ペルーご訪問中は、各地であたたかくお迎えいただいたこと、お会いになった方々と交流を深められたことに、たいへん感謝していらっしゃると伺っております。ご帰国後、「佳子内親王殿下のご印象(ペルーご訪問を終えて)」をお書きになりました。ペルーでの体験が次々に心に浮かび、そのどれもが大切な思い出で、内容を絞り込むことを難しくお感じになったとのことでした。