【大相撲】九重親方が北の富士さんの思い出語る「九重部屋から三役を出して、それで弔いたい」
大相撲の元横綱でNHK中継の解説を務めた北の富士勝昭さんが亡くなった。九州場所中の21日、九重親方(元大関千代大海)が福岡国際センターで取材に応じ、故人との別れをしのんだ。 10度の優勝を果たした北の富士さんは、1974年に引退した後、年寄井筒を襲名して井筒部屋を起こした。77年に当時の九重親方(元横綱千代の山)が亡くなり、九重部屋を継承した。 現在その部屋を引き継ぐ九重親方は「ビックリしたというのが本音。(元横綱の)千代の富士さん、北勝海さんとか数々の関取を育てて(師匠としての)目標でもあった。北の富士さんから『俺から見ればおまえは孫だから。親方になったら次頑張れよ』と言葉をもらったこともあった」と生前の思い出を明かした。 北の富士さんは力士に対して厳しくも愛のある解説で、ファンから愛されていた。そんな〝名解説者〟から褒められたこともあったといい、九重親方は「国技館であいさつする時に『今の九重さんの独特な解説がすごくわかりやすかった。素晴らしい』と言われたのが、結構うれしかった」と笑顔を見せた。 その上で「今改めて北の富士さんの功績をテレビや新聞で拝見すると、(親方として)自分がこうなりたいなと。自分の理想像に近づけるように、九重部屋から三役(力士)を出して、それで弔いたいと思います」と天を仰いだ。
東スポWEB