高齢者に安心して「果物」を味わってもらうための注意ポイント「りんごやブドウで誤嚥の危険も」【管理栄養士解説】
りんごのコンポートの作り方
<材料> ・りんご1個 ・グラニュー糖 大さじ3 ・レモン汁 大さじ1 <作り方> 【1】りんごの皮をむいて種と芯をとり、薄くくし切りにする。 【2】耐熱ボウルに材料を入れてよくなじませる。 【3】ラップをして電子レンジ(600W)で3分加熱する。 【4】【3】軽く混ぜて、さらに5分加熱し、りんごが透き通ってきたら完成。冷蔵庫で冷ますとより味がなじんでおいしくなります。
果物は「種や芯」にも注意が必要
酸味が強い果物もむせやすくなるので誤嚥を誘発しやすくなります。 柑橘類やキウイフルーツなどは特に注意が必要です。キウイフルーツを使用する場合は酸味が強いグリーンよりも、甘みのあるゴールドキウイを選ぶといいでしょう。 また、種のある果物の場合、種を一緒に提供してしまうと義歯を装着している場合には種が引っかかって食べにくいことも。また、誤嚥にもつながるため、種はできるだけ取り除いてから提供しましょう。 ブドウは種なしのものを選ぶか、種を取っておくこと。スイカやメロンも種を取り除いて提供してください。また、キウイフルーツの種や、白い芯の部分が食べにくいと感じている高齢者は意外と多いので、心配な場合には取り除いてあげましょう。
果物を高齢者に提供するときの注意ポイント【まとめ】
果物に限らず、食材は「やわらかいこと」=「飲み込みやすい」ではありません。 高齢者に食材を提供するときに「やわらかければ大丈夫」と考えている方は意外と多いのですが、それは違います。 高齢者が食べやすい食事を考えるときは、以下の2つのことに配慮して欲しいと思います。 ・「噛む力にあっているか」=食材のやわらかさへの配慮 ・「飲み込む力にあっているか」=大きさ・とろみの有無など飲み込みやすさへの配慮 この2つの面から食事の内容を考えるようにしましょう。 特に果物は、そのままでやわらかいものが多いので、家庭でも気軽に提供しやすい食材ですが、一人ひとりの「飲み込む力」も見極めながら提供する必要があります。 こうした配慮をしながら、高齢のご家族に旬の果物をおいしく安全、安心に味わっていただきたいです。