大谷翔平、ドジャース入りで大きく進化した数字とは!? エンゼルス時代との”最大の変化”は…?【コラム】
“エンゼルス大谷“との最大の変化
現在の大谷選手にはもうひとつ忘れてはいけない数字がある。現地時間9月8日終了時点で既に自己最高の46を記録している盗塁だ。2024年は成功数だけではなく、成功率などの数字が驚異的に伸びている。 大谷選手の盗塁成功率は、2021年以降以下に推移している。 ・2021年:72% 2022年:55% 2023年:77% 2024年:92% ・2021~23年の平均:70% ドジャース移籍後の2024年は、2022~23年のようなルール改正(ピッチクロックや牽制球の制限の導入)の影響がないにもかかわらず、成功率が前年比15ポイント上昇し、9割を超えた。 その理由を私が推測できる範囲で考えると、投手のモーションや捕手の肩といった要因の分析がドジャースの方が進んでいることが挙げられる。 2023年エンゼルスと2024年ドジャースのチーム盗塁成功率の数字を比較すると、以下のように、大谷選手を除いても2024年ドジャースの成功率が10ポイント以上高い。 ・2023年エンゼルス:70%(大谷選手以外で68%) ・2024年ドジャース:83%(大谷選手以外で78%) 以上から、エンゼルス時代とドジャース移籍後の大谷選手の変化を一言でまとめると、「確実性が上がった」ということになるのではないか。打撃では真ん中の甘いオフスピードの球を確実に強く捉えるようになり、走塁では盗塁の成功率も上げた。 これは、本人の技術の向上とともに、ドジャースの優れたデータ分析力も影響しているのかもしれない。この変化が、自らを前人未到の「50-50」達成に、さらにまだ経験のないポストシーズンでのプレーに近づけているのは確かだ。
ベースボールチャンネル編集部