大谷翔平、ドジャース入りで大きく進化した数字とは!? エンゼルス時代との”最大の変化”は…?【コラム】
”苦手分野”が“大好物“に…?
米分析サイト『Baseball Savant』のデータをもとに、ファストボール、オフスピード、ブレイキングの3区分(詳細はグラフの凡例参照)でみた球種区分別の推移をみると、特に2022年に苦手にしていたオフスピード系の変化球を、ドジャース移籍後の2024年は逆に得意にしている。
長打率にも大きな変化が…?
2022年は、オフスピード系に対して打率で約2割、長打率で4割未満の数字しか残せなかったが、ドジャース移籍後の2024年は打率.341、長打率.718となり、3区分の中では最も得意な球種になっている。 さらに2024年は、ブレイキング系に対する長打率も6割台半ばに伸びている。一方、2023年に打率.380、長打率.787と得意としていたファストボール系に対する数字は、2024年に低下した。2023~2024年の間に、緩急への対応を変えてきた可能性がある。
この1年で飛ばす技術が大成長!?
『Baseball Savant』のデータをもとに、コース別にみたスイングに対するバレル(一定の速度・角度を満たす打球)、ハードヒットの割合の推移を以下に示す。 真ん中のコースについてみると、ドジャース移籍後の2024年は、2021~2023年の平均に比べ、バレル率が9ポイント、ハードヒット率が15ポイント上昇した。2024年は4割以上をハードヒットにしている。 他のコースについてみると、外角高めのボール球でハードヒット率が9ポイント上昇したのが目立つ。一方、ストライクに関しては、インコースの真ん中や低めでハードヒット率が5~6ポイント上昇しているほかは大きな変化はみられない。ただし、後記のように、2021~23年の間でも変化が大きいコースも見られる。
バレル率はここ2年で”急変化”
以下、真ん中や外角高めのストライクの変化の詳細を示す。直近1年間では、真ん中のバレル率は倍に近い上昇を示し、ハードヒット率も大幅な上昇を示した。