田中将大 楽天電撃退団も"悪手"が指摘される理由 「もう少し考えても良かったのでは」
電撃退団となった。楽天は11月24日、田中将大を来季の保留者名簿に記載しないことを発表した。12月から自由契約選手として公示され、全球団との交渉が可能となる。 【動画】復活が待たれる「神の子」の快投 田中将大の変幻自在投球をチェック 田中は23日に仙台で行われたファン感謝祭ではファンと仲良く交流した姿を見せたばかりとあって、衝撃が拡がっている。 今季の田中は昨年10月に右ひじのクリーニング手術を受けた影響もあり、実戦登板は9月28日のオリックス戦1試合のみ。5回4失点で敗戦投手となっていた。今季成績は0勝1敗、防御率7.20。 減額制限を超える大幅なダウン提示には選手の同意が必要とされる中、田中自身が他球団移籍も視野に入れる自由契約を選択したとされる。 田中は24日の夕方に自身のYouTubeチャンネルを更新。動画の中で「楽天イーグルスとは来季の契約を結ばずに、新たなチームを探すことに決めました」と切り出すと、「ファンのみなさん、イーグルスで日本一になることを目標に、日本一になりたい一心でプレーしてきました。この4年間でその目標がかなわず残念です」と続けた。 今後については未定としながら、「どんな時も信じて温かいご声援をくださり、支えてもらいました。感謝しています。ありがとうございます」とファンに感謝の思いを伝えた。動画内ではため息や言葉に詰まる様子もあり、苦渋の決断だったことがうがかえるように言葉を絞りだした。 一方で今回の電撃退団が発表されたのは、侍ジャパンが台湾と戦う「プレミア12」決勝戦の直前のこと。午後6時に球団側から田中を自由契約とする旨が発表されると、その直後に田中も自身のYouTubeで退団を報告した。一斉にX上でも、田中退団関連のキーワードがトレンドに上がることになった。 結果として野球界の大きなイベントである、国際舞台の戦い「プレミア12」の熱戦に水を差す形となった。これにはネット上でもファンの間から「なぜ、このタイミング?」「もう少し待てなかったのか」「(発表は)明日で良かったんじゃないの」「もう少し考えても良かった」などタイミングに批判的な声も多く出た。 球界に大きな行事がある際には話題をかぶらないよう、各球団、配慮するのが通例とあって、今回の唐突とも見える、田中の「YouTube報告」には波紋も拡がっている。 楽天時代の2013年にシーズン24勝無敗の金字塔を打ち立てたことは多くの野球ファンの記憶に残っている。一方でヤンキースから楽天に復帰した際には再び日本の野球を盛り上げたいという熱い気持ちも語っていただけに、今回の"失策"には厳しい目が向けられている。 すでに日米通算197勝右腕をめぐっては争奪戦も予想される中、果たして背番号18の去就は? 長く声援を送り続けた楽天のファンにとっては寂しい退団報告となった。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]