【天皇賞秋・調教採点】東西の〝抜けた存在〟をチェック ドウデュースに起きている〝変化〟をどう取るか
[GⅠ天皇賞秋=2024年10月27日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝2000メートル] 舘林(美浦南)去年は簡単なレースだったな。 山河(美浦坂路)本命党の人は素直にイクイノックスを推せましたからね。確かに相手探しが最大のテーマでした。 舘林 一方、今年はどの馬からでも入ることが可能。ただし、状態面にフォーカスすれば、関東馬ではレーベンスティールが抜けた存在だ。 山河 この豪華メンバーにあってGⅠ未勝利ですよ。 舘林 最終追い切りの時計はチェックしたのか? 馬場の内めを通ったとはいえ6ハロン77・5―62・8―48・7―35・4―11・4秒は相当な馬でないと出せる数字ではない。しかも手応えは楽なままだったし、スケールはやはりGⅠ級だ。中間も再三にわたって好タイムをマークしているし、前走(オールカマー1着)時よりも確実に状態はアップしている。 山河 で、2番手は昨春の皐月賞以来、勝利から見放されているソールオリエンスですか。 舘林 あっさり併入を決めた今週も良かったが、圧巻だったのはラスト1ハロン10・9秒をマークした1週前だ。それこそ皐月賞に向かう過程に見せていた、迫力満点のフットワークが戻ってきたぞ。久々にこの馬らしさが戻ってきただけに、軽視はできない。 山河 2頭で併せた堀厩舎勢はダノンベルーガよりタスティエーラが上位評価ですか。 舘林 この馬も1週前の動きがすごかったんだ。数字そのものは今週のレーベンスティールほどではないが、先週に外を回って5ハロン64・7―49・4―35・0―11・0秒となかなか見れない数字。春は結果を出せなかったが、立て直した効果が期待できる調整過程といえる。あと、穴っぽいところではシルトホルンが面白そうだ。前走(毎日王冠5着)時も良く動いていたが、今週も楽な手応えのまま最先着。デキの良さだけならば、この相手でも決してヒケは取らない。 松浪(栗東トラック)関西馬も絞り込むのが難しいけど、コース組ではやはりリバティアイランドがトップ評価になるかな。何とか重箱の隅をつつきたかったけど、調整ピッチに遅れは生じていないし、コーナリングも実にスムーズ。トータルでジャッジして文句はつけられません。 舘林 ということは他のA評価組は死角もアリということだな。 松浪 ドウデュースはとにかく1週前のウッド追いが迫力十分。ただ馬体が立派過ぎるというか…。もしかしたらマイラー寄りにシフトしている可能性は否定できないですね。ベラジオペラはひと追いごとの良化が顕著で、最終追いできっちり仕上がった。ただ、暑い時期が極端に弱いだけに立ち上げが遅れた感もあるので…。 清水(栗東坂路)坂路のジャスティンパレスは及第点に近いA評価ですね。体はきっちりできているし、時計的にも文句はないのですが…。本当に良かった頃の迫力というかオーラが薄れている点が実戦でどう出るかですね。
東スポ競馬編集部