〔東京外為〕ドル、154円台前半=ウクライナ情勢懸念で下落(22日午前9時)
22日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、ウクライナ情勢への悪化懸念で売りが強まり、1ドル=154円台前半に下落している。午前9時現在、154円15~16銭と前日(午後5時、154円92~92銭)比77銭のドル安・円高。 前日の海外市場では、欧州時間はロシアがウクライナを大陸間弾道ミサイル(ICBM)で攻撃したとの報道で154円前後に下落。米国時間の序盤は154円台後半に持ち直すしたが、中盤には一時153円90銭台に軟化。その後は米長期金利の上昇に支援され、終盤は154円40銭台に持ち直した。東京早朝はやや売られている。 ウクライナ情勢の悪化懸念を受け、早朝のドル円は前日の東京時間夕方との比較では下落しているが、米金融市場はトランプ次期政権の政策期待から株高・債券安(金利上昇)の構図となった。ウクライナ懸念で「上値は重い」(FX業者)ものの、米長期金利が上昇したことは「ドル円の支援要因にはなっている」(大手邦銀)と指摘される。 このため、東京時間はウクライナ懸念の圧迫要因と米金利上昇の支援要因が交錯して、「方向感は出にくい」(先のFX業者)とみられる。日本時間の今夜には「11月の米製造業PMIの発表を控えており、徐々に様子見ムードが強まるのではないか」(先の大手邦銀)との声が聞かれる。 ユーロは対円、対ドルで下落。午前9時現在、1ユーロ=161円38~39銭(前日午後5時、163円23~23銭)、対ドルでは1.0469~0469ドル(同1.0536~0536ドル)。