老舗料亭「なだ万」…料理長が吟味して採用した北陸の食材 10月1日から全国店舗でフェア
老舗料亭「なだ万」(本社東京)は10月1日から、福井、石川、富山、新潟各県の食材を使ったコース料理や弁当を全国の店舗で提供する「北陸4県フェア」を始める。福井県からは若狭牛や若狭ぐじ、ふくいサーモンなどが採用された。売り上げの一部は能登半島地震の復興支援として石川県に寄付される。フェアは11月30日まで。 日本料理文化の発信と地域活性化を目的に、2018年から続けている都道府県別産直フェアの10回目。1月の能登半島地震を受けて初めて北陸エリアを取り上げ、常務取締役の上村哲也総料理長らが現地の生産者を訪ねて食材を吟味した。 全国41カ所のテイクアウト向け店舗「なだ万厨房(ちゅうぼう)」で1日から特別弁当(2700円)を販売。県産食材の九頭竜まいたけやへしこちりめん、精進料理の角麩(かくふ)が使われている。同社の通販サイトでも購入できる。 23日からは全国のレストラン19店舗で特別コースを提供する。1万1千円と1万7600円の2コースあり、造りや焼き物、煮物は、ふくいサーモンや若狭牛、若狭ぐじをメインに据えた。大野市特産のサトイモ、鯖江市の吉川ナスなども味わえる。料理に合わせた4県の地酒も提供する。 上村総料理長は「普段も使いたくなる食材ばかりで、納得のいくコース料理や弁当ができた。今後も生産者の皆さんと連絡を取っていきたい」と話していた。