ボクシング女子の性別騒動で「公平性」が議論に 医師「『Y染色体があるから筋肉が多い』は違う」“性分化疾患”への理解と誤った認識どう正す?
真道氏は、女性としてボクシングをしていた当時は、男性ホルモン投与を受けておらず、「女性として生まれたまま戦っていた」。そこには葛藤もあったという。「男性として戦いたい気持ちはありながら、不可能だろうなとも感じた。だからといって、男性ホルモンを打ちながらリングに上がるのも違う」。男子・女子で区分けされがちなスポーツ業界で、「トランスジェンダーとしてやってきたが、性分化疾患については別の問題で、一緒に捉えるのは違うのではないか」と訴えた。
なんもり法律事務所の南和行弁護士は、真道氏の「スポーツを極める信念」について、「男性だと自覚していながら、『ホルモン投与を受ければ、リングに上がれなくなるから』と、生まれた性別を受け入れて、女性としてリングに上がった」と評価する。 その上で、SNSなどでの反応に対し、「ルールや公平性を議論する体をとって、個人攻撃が行われている。性分化疾患の実態を自分がわからないから、安全性を考える体で、自分と違う人を排除するのは、腹立たしく情けない。イタリアのメローニ首相にも言えるが、『ハリフ選手を皆の前に引きずり出して、判定してやろう』といった構図で、この問題を捉えるのは間違いだ」と苦言を呈した。 (『ABEMA Prime』より)