ジュビロ磐田、奇跡の逆転J1残留へ 横内昭展監督「勝って神様を信じたい」…鳥栖と敵地で最終戦
J1は8日に最終節を迎え、18位のジュビロ磐田はすでに降格が決まっている最下位・鳥栖とアウェーで対戦する(駅スタ、午後2時)。残留するには勝利した上で、16位・柏、17位・新潟いずれかの敗戦、さらに得失点差の逆転が必要になる。チームは7日、非公開で調整。横内昭展監督(57)は「勝って神様を信じたい」と奇跡の逆転残留へ全力を尽くす構えを示した。 いよいよ運命を決する90分が始まる。磐田は引き分け以下で通算4度目の降格が決定。まずは鳥栖に勝たなければ、道は開けない。横内監督は「我々にできることを100%出すだけ。誰一人諦めた選手はいない。勝って神様を信じたい」と顔を上げた。 鳥栖は最下位に沈むが、5月、ホームで対戦時は0●3で完敗。さらに10月に降格決定以降は町田に2〇1、名古屋に3〇0と状態を上げている。「カウンターを持っているチーム。リスク管理をしないといけない」。新潟との得失点差は3。ひっくり返すためには序盤から攻撃的姿勢が求められるが、失点しては元も子もない。指揮官は「今回は情報も入れます」と、他会場の状況も随時チェックしながら最適解を見いだしていく。 選手も死力を尽くす覚悟はできている。今季限りでの引退を表明しているMF山田大記主将(35)は前節のホーム・FC東京戦(2〇1)で残留に望みをつなぐ決勝PKを決めた。今回が正真正銘のプロラストマッチとなる。「全員で力を合わせ、他会場の結果も引き寄せるくらいの情熱で戦いたい」。中学まで鳥栖の下部組織に所属したMF藤川虎太朗(26)は「(駅スタは)好きなスタジアム。自分としては失うものはないので思い切りやる」。直近2試合は切り札として3得点にからんでおり“古巣”相手にも牙をむくつもりだ。 左足首の負傷で前節欠場したFW渡辺りょう(28)も合流。大一番へ役者はそろった。「何とか(J1に)しがみつく」。横内監督の言葉通り、泥くさく粘って奇跡を呼び起こす。(武藤 瑞基)
報知新聞社