コッポラ監督も。ハリウッドのセクハラ問題は終わらない！
その他にも告発されるセクハラ事件
さらに言うと、相手が巨匠の場合はセクハラされる側も「芸術の一環だから」とか「アートの一部に加われて感謝すべき」という精神状態に陥ってしまうのではないだろうか？ 最近だとフランス女優ジュディット・ゴドレーシュが巨匠ブノワ・ジャコとジャック・ドワイヨンを未成年に対する性的虐待などで告訴し、フランスの司法が正式に捜査を開始したばかり。14歳で女優デビューしたゴドレーシュは、ジャコ監督と性的関係を結ぶことを強要され、それが6年も続いたのだという。40年近く経って明かされた二人の関係の異様さは際立っていて、「二人は恋愛関係にあった」とのジャコ監督の主張が逆に恐ろしく感じられるほど。カルト宗教と信者の関係性に近かったのではないかと推察できるので、ゴドレーシュが芸術の名の下に搾取を行った巨匠たちを訴えたのも納得だ。 写真：ジュディット・ゴドレーシュ
#MeTooに遅ればせながら参加した、フランス映画界ではジャコとドワイヨンに続き、フィリップ・ガレル監督やアンドレ・テシネ監督といった優れたアートハウス作品を世に送ってきた巨匠も同様に女優たちからセクハラを告発されているし、この流れもしばらく続きそうだ。監督と俳優が共同で芸術を作り上げるという状況が当事者たちの目を眩ませているのだろうが、それが映画界をハラスメントが起きやすい世界にしているといってもいい。 写真：フィリップ・ガレル
娘のソフィアの心情は？
コッポラ監督のセクハラ確定（ほぼ）で、気になるのが娘ソフィアの心中だ。アカデミー賞を受賞している人気監督であり、女性の心情を繊細かつ細やかに表現するのが得意な彼女だから、セクハラされる側の立場で事態を受け止めていることだろう。ここは映画人同士として、さらには娘としても、父親にガツンと説教してほしいところだ。 写真：フランシス・フォード・コッポラ、ソフィア・コッポラ
