コッポラ監督も。ハリウッドのセクハラ問題は終わらない！
セクハラの内容とは？
『ザ・ガーディアン』紙の記事は、コッポラ監督の女性エキストラへのセクハラ疑惑にも触れていた。同紙は、撮影現場で女性エキストラに抱きついたり、キスしたりする監督の行為は、 “オールド・スクール”なハリウッド流の振る舞いだったとバッサリ。ただし同紙記者の取材を受けた同作のエグゼクティブ共同プロデューサー、ダレン・デメトレは「監督が優しくハグしたり、頬にキスして、映画にとって重要なクラブシーンを盛り上げた」と監督を擁護したコメントも掲載。一方、問題となっている撮影当日のビデオを入手した『バラエティ』誌によると、現場にいた人々がコッポラ監督の行動は映画製作に関わるプロとは思えなかったと証言しているのだ。
撮影現場ではたいてい、監督は事前に演出をスタッフに伝え、カメラマンが捉えた映像を映し出すスクリーンの前にどっしりと構えているもの。同録がほとんどなので、スタッフや俳優へのさまざまな指示はマイクを通じて小声で伝えられる。しかしコッポラ監督はカメラの前にしゃしゃり出て、エキストラ女性に抱きついたり、キスしたり。もちろん「カット」をかけるのは監督だが、明らかにテイクを何度も台無しにしたのは間違いなさそう。さらに驚くのは、監督がマイクを使ってエキストラたちに「申し訳ないけど、僕が君たちに接近してキスするとしたら、純粋に僕の楽しみだけのためだ」と堂々と宣言したこと。
#MeTooの規則を潜り抜けて行われた撮影
#MeTooの影響で、俳優たちが意に沿わない撮影を強要されないようなガイドラインを作ったり、ヌードや性的シーンを撮影する場合はインティマシー・コーディネーターを配置したりする動きが強まっている。『メガロポリス』にもインティマシー・コーディネーターであるサマンサ・マクドナルドとアシュリー・アンダーソンが雇われていたが、問題の日には二人とも呼ばれなかったという。女優がトップレス姿になる以上、インティマシー・コーディネーターは俳優と協力してコレオグラフィーを確立し、インティマシー場面の動きをサポート＆チェックする必要があった。二人を外したのはプロデューサーでもあるコッポラ監督の意図だったのかは不明だが、不可解なのは間違いない。
