カナダで活躍する日本人GK…森保監督は「間違いなく見ている」 代表初招集への可能性【見解】
【専門家の目|栗原勇蔵】バンクーバー高丘を評価「劣る感じは全くしない」
米国メジャーリーグサッカー(MLS)のバンクーバー・ホワイトキャップスは、GK高丘陽平との契約延長を発表している。2023年に横浜F・マリノスから加入し、リーグ屈指の守護神として活躍。横浜FM時代から見てきた栗原勇蔵氏も、日本代表のGK陣に「劣る感じは全くしない」と評価する。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部) 【動画】「これ止めれるの?」 リーグ最優秀セーブにノミネートされた高丘陽平が神ストップを披露した瞬間 ◇ ◇ ◇ 横浜出身の高丘は、横浜FCユースを経て2014年にトップチーム昇格。2018年途中にサガン鳥栖、2020年途中に横浜FMに移籍し、2021年からは守護神の座を掴んだ。ところが2023シーズン開幕直前の2月18日、MLSへ電撃移籍。クラブは強く慰留したが、栗原氏は「新年度になっても夢を諦めなかった」と振り返る。 その後は、開幕からレギュラーの座を射止めてリーグ戦33試合に出場。昨シーズンもリーグ戦33試合に出場し、ウェスタン・カンファレンス8位でのプレーオフ進出に貢献した。栗原氏は異国でも活躍できる理由として、「やっぱり強い覚悟で行ったのはある。だから頑張っているんだろうけど」と分析する。 28歳という年齢だが、いまだ日本代表に選出された経験はない。しかし、栗原氏は鈴木彩艶(パルマ)に次ぐ、2番手に食い込む実力はあるという。「劣る感じは全くしないですけど、サイズがちょっとないので、森保監督の基準があるかもしれない。間違いなく見てはいると思いますけどね」と期待を寄せる。 「すごく人間的にはいいやつだし、足元がめちゃくちゃうまいです。ビルドアップのところで彼がいるだけで剥がせるというか、一番いいところから順にプレーを選べる。セービングのところは、びっくりするほどではないですが動きはいい。でも、足元はやっぱりもう抜群でしたね。日本屈指ではないですか」 また、日本代表ということを考えるときに気になるのがMLSのレベルだろう。「Jリーグよりレベルが高いのか低いのか分からない。ただ、吉田麻也とかも行っているので、森保さんも話はしているでしょう」と栗原氏は予想する。カナダという地で異色の挑戦を続けている高丘。注目の選手になっていきそうだ。 [プロフィール] 栗原勇蔵(くりはら・ゆうぞう)/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。
FOOTBALL ZONE編集部