渋野日向子(25歳)メンタル回復は“魔法のステッキ”のおかげ? ライバルも心配した苦悩の日々…「あれがピナ姉」渋野らしさ復活の舞台ウラ
聞き覚えのある声援が響き渡る。勝者を讃えるものとは少し違う、激闘を労う温かみのある拍手。負けたその悔しさを癒すように、込み上げてきたのは少しの達成感だった。 【画像】「え、神対応すぎ…」渋野スマイル復活“ピリピリ最終日”でも爆笑&現地の子どもにサイン「やっぱりニコニコ渋野がイイ!」もう5年前…大観衆の追われまくる“しぶこブーム”「石川遼&上田桃子らと…」 最終ホールのグリーンでカップからボールを拾い上げ、向かった先のキャディは涙をこらえていた。それを見て、渋野日向子は思わず笑った。ここ1カ月の例に倣って全米女子オープンでも4日間、バッグを預けたのはもう5年近く転戦生活をともにする女性マネジャーである。 全米女子オープンでの激闘の数日後、そのフィナーレの様子を振り返ってくれた渋野は第一声、「たぶん……目にゴミが入ったんでしょう。ハハッ」と目を細めた。 「もちろんね、自分でも『4日間やりきったな』という感覚も、『びっくりだな』と思うところもあって。良かったなと思っていたら……(マネジャーは)もう半泣きだった。『はえーよ』って」(笑) 実は、渋野がそう話した前日、マネジャー本人に聞くと、「目に砂が入っただけです……」と嘯いていた。苦楽をともにする日々は、想いのみならず、吐きだす言葉すら似たものにするのか……。 なんにせよ、ふたりの内心はそれぞれ一種の安ど感に満ちていたはずだ。 それほどに、渋野は今季序盤戦で苦悩の日々を過ごしていた。
“突然変異”の急浮上
自身にとってシーズン初戦の2月ホンダLPGAタイランド。「69位」の成績は予選落ちのない72人出場の4日間大会で残したものだった。その後、4試合で立て続けに予選落ちし、4月のメジャー・シェブロン選手権で初めて決勝ラウンドに進み50位で終えた。この数字が、全米女子までの最高成績で、全米女子オープン直近の2試合も決勝ラウンドに進めなかった。 突然変異。だからそんなフレーズが多くの人の頭をよぎった。 「ベースの力が高いのはもちろんなんですけど、ああいうところが“ピナ姉”らしさというか」 愛着を込めて渋野をピナ姉(ぴなねえ=ひなこ、から)と呼ぶのは、同じ米ツアーでプレーする2つ年下の西村優菜。いきなりの変わりっぷり、それも女子ゴルフの世界一のタイトルをかけた試合で別人のような好成績を残す姿を「らしさ」と指摘した。 渋野と同じ黄金世代の一人、勝みなみは「ずっと彼女も悩んでいて、なかなか(良い)結果が出なかったと思うので、なんかちょっと気持ち的にも良かったなって。自分も頑張ろうという感じになれた」と明かした。フィールドを離れれば、一打を競うライバル意識を仲間意識が上回る。調子が上がらず、もがいていた様子を理解していた。
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