渋野日向子(25歳)メンタル回復は“魔法のステッキ”のおかげ? ライバルも心配した苦悩の日々…「あれがピナ姉」渋野らしさ復活の舞台ウラ
不振を断ち切るシャフトの変更
長引く不振の流れを断ち切ったのは果たして何だったのか。 直近の試合までとの目に見える変化と言えば、道具のスイッチだった。グリーンを狙うウッド型ユーティリティ(UT)を3本とも一新。それ以上に「これだけ大事なんだなと」渋野自身が感じたのは、そのUTも含めた多くのクラブのシャフトの変更。ほとんどを昨年、または一昨年前までに愛用していたモデルに戻した、あるいは近い特徴を持つものに変えたという表現が正しい。 「ドローボール(右に打ち出して左に戻ってくる球)が打ちたくて。シャフトのしなりを使ってやわらかいドローボールを打とうと」 道具の変更は、自分の持ち球を打つための特効薬になった。 「しっかり最後まで振り切れていたところが良かったのかな。前のシャフトでもなるべく合わせて振り切る感じは持ってやっていたんですけど、またちょっと違う感じ」 全米女子オープンの会場でクラブを手当たり次第にテストしていた様子はなかったため、大会前週、つまり2試合連続予選落ちを喫した翌週のオープンウィークの取り組みが実ったと言える。キャリアで今回ほど道具に向き合ったのは「初めてですね」と頷いた。 しかしながら、ゴルフクラブは必ずしも変えれば好結果が出る魔法のステッキのようなものではない。 「もちろんクラブもいろいろありますけど……自分に自信を取り戻せるきっかけになった」と渋野は言う。 「予選通過を目標にしていると、下ばっかり見ちゃうのがすごく自分的には苦しい。でも、今はそこを見ている状況ではある」 「スコアにならないと意味がない。切り替えて、頑張ります」 「自信が持てない日々は続くと思うんですけど、準備や試行錯誤をしながら、続けるものは続けたり、変えていくものは変えたりしたい」 低迷していたシーズン序盤戦、こんな言葉を並べてばかりいた。顔を上げたくても上げられない。笑いたくても笑えない。スタート時に胸に膨らませた期待が、ホールを進めるごとに萎んでいく。そんな毎日を過ごしながら、ただ欲しかった確固たる自信。そんな大袈裟なものでなくても、前に進むことができそうな、小さな、小さな希望でよかった。
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