キャプテン就任を起爆剤に岡本和真は三冠王を目指せ! だが、本音を言えばプロ野球にキャプテンは不要【堀内恒夫の悪太郎の遺言状】
選手会長に指名されたときに全選手にブレザーを作らせる
巨人の岡本はキャプテン就任を三冠王獲得の原動力にすることができるか
巨人は今季から坂本勇人に代わって、岡本和真がキャプテンの座に就くことになった。 昨季まで8年間、キャプテンを務めてきた坂本はお役御免となり、プロ9年目の岡本に大役のお鉢が回ってきたというわけだよ。 岡本は坂本と違い、どちらかと言えば、一歩下がって行動を起こすタイプだからね。坂本のように常に前へ出て行く性格ではない。兄弟に例えるなら、長男ではなく、兄貴の言うことに従う次男坊といったところかな。でも、キャプテンに就任することによって、自ら前へ出なくてはいけなくなった。だから、岡本がよりいっそう飛躍するためにもキャプテン就任はよかったのではないかと、俺は思うね。 昨季のヤクルト・村上宗隆は、「村神様」と呼ばれるほど神懸かり的な大活躍を見せて、22歳で史上最年少の三冠王を獲得した。でも、サードの守備は岡本のほうが上だよ。その証拠に昨季のゴールデン・グラブ賞には、2年連続で岡本が選ばれているからね。 要するに打席の左右の違いこそあれ、村上と岡本は甲乙つけがたい、遜色のない力量があるということだよ。だから、今季は岡本が村上に代わって三冠王を獲得することも、十分に可能だ。それだけに、岡本には何か新たな起爆剤を与えたほうが良いと、俺は思っていたんだけどね。 昔から12球団各チームにはキャプテンと、選手会長という2つの必要不可欠なポジションがある。 巨人の場合は、ピッチャーがキャプテンの座に就いたことは過去に一度もない。ピッチャーは、登板しないあがりの日にベンチから外れる。だから、ピッチャーが選手会長に抜てきされることはあっても、キャプテンに指名されることはなかったんだ。 キャプテンに指名されることがなかった俺も、選手会長の座を与えられたことはあった。 巨人の初代選手会長は・・・
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週刊ベースボール