<春風を待つ―センバツ・宇治山田商>選手紹介/2 /三重
◇父との打撃練習で成長 泉亮汰一塁手(2年) 秋の県大会決勝の鈴鹿戦で先制のアーチを描き、東海大会でも2回戦・中京(岐阜)戦で、3打数3安打の好成績を残した。夏の三重大会の背番号13から頭角を現しつつある。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち その原動力は、元高校球児でもある父肇さんとの自主練習だ。帰宅後にほぼ毎日、午後9時半から自宅の庭でティー打撃を繰り返した。次第にチームメートから、「スイングの力強さが増した」と言われるようになった。村田治樹監督も「技術が上がって、好打者になってきた。成長した」と評価する。 子どもの頃から野球などのスポーツに打ち込みつつ習字にも取り組み、筆を握らせれば字もうまい。座右の銘は井上靖の「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る」。練習に裏打ちされた自信を糧に、「大会でチーム第1号の本塁打を放ちたい」と意気込む。 ◇守備に定評、確実な打撃 加藤一路二塁手(1年) 1年生ながら主力選手の1人として活躍。昨夏の三重大会・いなべ総合との決勝で六回裏、逆転の2点適時打を放ち、場内を沸かせた。試合に負けはしたが、粘り強さをアピールした。 小学5年生でソフトボールの全国大会に、中学2年で硬式野球の松阪シニアで全国大会に、いずれも遊撃手として出場した。村田監督には体の動きに「センスを感じる」と言わしめ、守備力に定評がある。打撃ではバットの芯で捉える力に優れる。 大紀町出身。高校入学時から伊勢市内のアパートで下宿する。養殖業を営む父が、定期的に下宿に差し入れしてくれる魚が楽しみだ。下宿生活を認めて応援してくれる両親には、「甲子園でミスを怖がらずに攻めたプレーをして、感謝の気持ちを伝えたい」と恩返しを誓う。=随時掲載 〔三重版〕