今季MLB展望 大谷ドジャース、連覇本命 対抗はソト補強のメッツ
2025年の米大リーグは、ドジャース・大谷翔平投手(30)が所属するドジャースのワールドシリーズ(WS)連覇に注目が集まる。今オフはサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を2度獲得したスネルを獲得。ソトと大谷超えとなる15年総額7億6500万ドル(約1170億円)で契約したメッツが最大の敵となりそうだ。日本選手ではロッテ・佐々木朗希投手(23)、オリオールズと1年契約した菅野智之投手(35)らが新たに挑む。 ドジャースは今季もWS優勝の最有力候補だ。今オフは既に大型補強を敢行した。2018、23年にサイ・ヤング賞を受賞した左腕スネル(ジャイアンツFA)を獲得し、大谷、山本らと強固な先発ローテーションを構成。打線の中軸は大谷、ベッツ、フリーマンと盤石で投打に分厚い戦力がそろう。 最大の敵は昨季ナ・リーグ優勝決定シリーズで対戦したメッツだ。争奪戦を制し、通算201本塁打を誇るソト(ヤンキースFA)を大谷超えとなる15年総額7億6500万ドル(約1170億円)で獲得。昨季は故障で力を発揮できなかった千賀もエース級の活躍が期待される。 ナ・リーグ西地区も熾烈(しれつ)な戦いが予想される。ダルビッシュ、松井が所属するパドレスは昨年レギュラーシーズンでドジャースに勝ち越し、地区シリーズも土俵際まで追い詰めた。昨季、大谷と打点王を争ったアダメズ(ブルワーズFA)がジャイアンツに移籍。ダイヤモンドバックスも21年サイ・ヤング賞右腕で昨季15勝のバーンズ(オリオールズFA)を獲得するなど、ド軍は4年連続の地区優勝も容易ではない。 新たに海を渡る日本選手も、地位確立を狙う。ロッテからポスティングシステムを利用し、メジャー移籍を狙う佐々木には20球団が獲得に名乗りを上げている。巨人から海外FAを行使した菅野は35歳で夢を実現し、オリオールズと1年契約。中日・小笠原、阪神・青柳もポスティングで米挑戦を目指している。 メジャー10年目のタイガース・前田は2年契約最終年で威信を取り戻したい。カブス・今永、鈴木、レッドソックスの吉田はメジャー移籍後ポストシーズン(PS)出場がなく、エンゼルスに移籍した菊池もPSでは先発登板がない。いずれの選手もメジャーで実績を築いてきただけに、所属チームのPS進出に貢献できるかどうかも注目ポイントだ。(横山尚杜)