“ラーメン一杯1500円” “外国人が作ってもブレない味” 有名ラーメン漫画の「天才」のモデルとなった男が語った「ラーメンの新時代」
---------- 渡辺樹庵さんはラーメンコンサルタントとして数多くの店をプロデュースしながら、自身でも「渡なべ」をはじめ、4店舗を経営している。そして、かの有名なラーメン漫画「ラーメン発見伝」の“天才 天宮研司”のモデルでもある。今回はそんな渡辺樹庵さんにこれからのラーメン界について聞いてみた。 ---------- 【画像】ラーメン界に「革命」を起こした「渡なべ」の一杯を見る
1000円の壁はもう超えた。次なる壁は1500円―
――二年前に、渡辺さんには多くのラーメン屋が1000円以上の価格を付けることを躊躇ってしまう現象 “1000円の壁” について記事を書いていただきましたが、その後1000円の壁はどうなりましたか。 そうですね。前回の記事ではラーメン屋さん全員が1000円以上の価格をつけることを怖がってしまっているけど、皆で価格を上げたら怖くないんじゃないかということを書かせていただきました。実はあの後、本当に皆で価格を上げるという現象が起きたんですよ。原材料が高騰して一つの店舗が価格を上げたら、他の店もそのあとに続いて価格を上げていきました。その結果、あの記事の半年後くらいにはもう余裕で1000円の壁を超えていましたね。 ――ラーメンの価格を1000円を超したしたことで、お客さんの入りには影響がなかったのでしょうか。 詳しくは分からないですね。「渡なべ」では影響ないですし、周りの人気店では影響はないと聞いています。だけど、人気でないお店がどうなっているかまでは聞けていません。おそらく固定のお客様がついているお店では影響がなかったのかなと思います。 ――二年前からどんどんラーメンが値上がりしていますよね。次なる壁はいくらなのでしょうか。 感覚的にはもう1500円くらいだと思います。一年半前は1200円の壁って記事を書こうと思っていたんですが、もう今はそれどころじゃないですね。「渡なべ」でも普通のラーメンを今1100円で提供していますが、もう1200円にしてもいいかなと思っています。他のお店でも今は1200円前後が普通くらいになっていると聞いていますので、すでに1200円の壁は突破されていると考えてもいいかもしれません。そう考えると、次なる壁は1500円くらいかなと思います。 この価格の上昇は今が過渡期のような気もしています。まだ上げたくても上げられていないお店もあるし、価格についてもこれが上限だとは思っていません。これからもこの壁は上がっていくと思います。