宇都宮氏、コロナ対策で小池知事に公開質問状 8項目「回答できないはずない」
東京都知事選(7月5日投開票)に立候補している宇都宮健児氏は1日、記者会見し、小池百合子都知事の新型コロナウイルス対策について疑義があるとして、同日午後2時に同知事宛の公開質問状を都庁秘書室に送付したことを明らかにした。3日午後3時までに回答するよう求めているという。 【会見ノーカット】宇都宮健児氏が会見 新型コロナ検査で小池知事に公開質問状
宇都宮氏は「(新型コロナ対策は)東京都としては最大の課題。回答できないはずがない。これに回答しないということは、小池さんは『対策は上手くいっている』と言っていることについて『おかしい』と否定的に取らざるを得ない」と述べた。 また、小池知事が出席せずテレビ討論会が開かれていないことは「異常だ」と指摘。「候補者同士が政策を競い合い、この4年間の評価を議論する。堂々とテレビ討論会で議論できていれば(公開質問状を)出す必要がなかったが、残念ながらこういう状況になっている」とも語った。
公開質問8項目
質問は以下の8点。 (1)オリンピック開催延期が決まるまで、開催の支障となるため、検査件数を押さえ、感染者数を低くしたのではないか。 (2)6月11日に「東京アラート」を解除したが、我々の資料によると、解除の目安となる数値を上回っていた。翌12日に都知事選への出馬を表明したが、政治的都合を優先し、恣意的に解除を判断したのではないか。 (3)都議会で「必要な検査が行われている」と答弁してきたが、PCR検査をすぐに受けられず孤独死した例がある。「必要な検査が行われてきた」という認識は変わりないか。 (4)厚生労働省が各都道府県に対して、PCR検査体制について点検し回答するよう6月2日付で発している。回答期限は6月19日だったが、7月1日段階で都は未提出。回答しない理由はなぜか。 (5)「東京アラート」の解除(6月11日)以降、検査陽性者数の増加傾向が続いている。PCR検査数は全く増えていない。十分な対策が取られているという根拠を示していただきたい。 (6)6月30日、新たな指標を公表したが、具体的な数値基準は設けていない。都として、科学的根拠に基づく対策をとれるのか。 (7)小池知事は2018年、多摩地域にある5つの保健所の医師を1人ずつ、計5人減らした。人員削減について「機能強化を図った」と述べているが、正しい措置であったと考えているか。 (8)3月23日に「ロックダウンの可能性がある」と発言した。医療体制として病床の必要性について触れたが、どのようなやり取りの下に発せられたのか。情報公開請求に対して病院経営本部は「記録はない」としている。どのような会合がもたれたのか。