笑顔で握手する武豊騎手（左）とイチロー氏（撮影・鈴木正人）

＜ジャパンC＞◇24日＝東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳上◇出走14頭 　ジャパンCで表彰式プレゼンターを務めたイチロー氏（51＝マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター）とドウデュースで制した武豊騎手（55）が東京競馬場パドックでのレース回顧トークショーに参加し、軽快なトークを披露した。 　はじめに登場したイチロー氏は「競馬場自体が初めてです。美しかったです。まず、競馬場の景色、ファンの方の歓声、熱量は野球場ではなかなか感じられない迫力がありました。そして馬がきれいです。武さんの走りにしびれました」とあふれる感動を言葉にした。 　武豊騎手とは以前から交流があり、「武さんがこのイベントに勝者として参加したいとおっしゃっていただいて、それで勝てるってスーパースターなんですよ。超越した存在だと感じましたね」と絶賛した。 　武豊騎手はドウデュースの勝負服姿で登場。イチロー氏が打席に入る際のポーズをまね、会場の爆笑を誘った。イチロー氏が「普段接する時はプライベート。初めて武さんがレースに挑んでいらっしゃる姿を見た時に今までのイメージでいられなくなるという怖さがあったんですよ。でもこうやってご一緒させてもらうと、ああ変わらない人だなって。今、それに感動しています」と話すと、武豊騎手は「僕の仕事している姿を初めて見ていただいて…昼間も仕事してます」と笑った。 　約20分ほど会場を沸かせ、最後にイチロー氏は「僕はこんな一生忘れない体験をさせていただいて、武さんにもちろん感謝していますし、これから競馬ってこんな面白いものだと僕なりに伝えていけたらと思います。武さんにはどこまでも、いつまでも走り続けてほしいと思っています」、武豊騎手は「イチローさんが来てくださって我々の業界全体がうれしいことですし、またその日に自分が勝つことができて本当によかったなと思います。僕にとってもすごくいい思い出、一日でまたもっと頑張ろうという気になりました」と締めた。【桑原幹久】