「"横浜優勝"の日、青森の恐山にいた…」ベイスターズファンの村瀬秀信が“26年ぶりの日本一”を前に逃げ出したワケ「自分が見ると負ける」
勝敗では測れない魅力
優勝は38年周期。人生で一度味わえたら幸せ、二回が限界。それがこの星のチームに誠を誓う者の宿命と嘯き、負けた時の心の保険にした。もちろん勝ってほしいし、優勝してほしい。だけど、勝敗がプロ野球のすべてと認めてしまったら、一度も優勝できずに去っていった過去の選手たちはどうなる。このチームで戦ってくれた選手たちは絶対に負け犬なんかじゃない。誇らしい個性的な選手と、一度勢いに乗ったらどこよりも刺激的で面白い野球をやってのけるチーム。しつけが悪くて、でたらめで調子乗り。ベイスターズの野球には勝敗では測れない魅力があるのだ。 \横浜優勝/ そんな言葉がある。たった一勝しただけでも、ベイスターズファンのSNS上には、この言葉が大量に流れてくるのだ。ここでいう“優勝”に真実味はない。一説によると「横浜が優れているから勝った」という限定的な意味を表した言葉遊びらしい。一勝の重みに謙虚が過ぎるというか、ひねくれているというか、どこか勝利を諦観しているような文化を持つベイスターズという特異な土壌が生んだスラングだった。 そんなベイスターズも、2012年にDeNAになってから、徐徐に勝てる空気が醸成されてきた。
(「NumberPREMIER Ex」村瀬秀信 = 文)
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