群雄割拠のSUV市場で新車販売台数トップ! ホンダ2代目ヴェゼルが売れているワケ
――まず外観ですが、どこが変わったんですか? 渡辺 フロントマスクが変わりました。以前のフロントグリルはボディ同色でメリハリに欠けていましたが、改良後はグリルの最上部を別の色にしました。ちなみに最上部のカラーにはグレードと外装色に応じてブラックとシルバーが用意され、これにより顔立ちが一気に引き締まりました。 ――内装の変更点は? 渡辺 インパネ中央の下側にトレーを新設しました。車内の広さは改良前と同じですが、全長を4340㎜に抑えたSUVの中ではとても広く、後席の足元空間は格上のトヨタのハリアーと同レベル。 ――試乗した率直な感想は? 渡辺 マイナーチェンジでは防音材が見直され、走りがいっそう静かに。改良後はタイヤが路面を転がるときに発する音も抑えられています。e:HEVのバッテリー制御も改善され、エンジンを始動させず、モーターだけで走る領域を拡大しています。 ――加速性能は? 渡辺 e:HEVはモーター駆動ですから、アクセル操作に対して機敏に反応するので、とても運転しやすい。 ――即買いのクルマだと? 渡辺 正直言うと、ヴェゼルはコンパクトSUVの中では価格が高いのがネック。ただ、運転のしやすさ、広い室内、上質な内装を実現しているのも事実なので悩ましい。 ――ヴェゼルに欠点はない? 渡辺 荷室長は短めになっています。荷物の積みやすさなどを重視するなら、ライバル車のトヨタのカローラクロスを検討しましょう。それからホンダのWR-Vも検討するといいと思います。WR-Vは、ノーマルガソリンエンジンのみの搭載なので、価格が安く内装も質素ですが、後席の座り心地は上質です。 ――最後にヴェゼルを検討する際のポイントはどこ? 渡辺 前述のとおりヴェゼルはコンパクトSUVの中では値が張ります。4人乗車に適したコンパクトSUVを検討する場合は、ライバル車となるカローラクロス、WR-V、それからスバルのクロストレックと乗り比べることをオススメします。 撮影/山本佳吾