機械じゃない、人間の対応が重宝される時代に
日本もアメリカのように機械化される?
日本もアメリカに続くのだろうか? 今日本で検討されている人工知能の活用は、たとえば電話でコールセンターに問いあわせをしてきた顧客とオペレーターの会話内容を分析して人口知能がキーワードを抽出し、関係するデータや過去の問い合わせ履歴とともに瞬時にデータとして引き出し、オペレーターにそのものズバリの回答や回答に近い情報を伝える仕組みなどである。 こうしたやり方は、問いあわせてきた顧客自身が、自分が質問したい内容についてよくわかっていない場合などにも有効で、短時間で相手が聞きたいと思われる内容に近づくことができる。各金融機関も、問い合わせに回答するのはあくまで人間であることは崩していないが、応対する時間を短縮するなどして、業務を効率化する省力化を狙っていることは間違いない。 このほか、金融機関や病院などには、受付などで小型ロボットを使って来客・来院対応をしようとする発想もあるようだ。 もちろん最初のうちは近くに人が立ってサポートするのだろうが、そもそも人間を置かない企業の受付でまともな顧客対応が成立するのか、はなはだ疑問である。 結局のところサービスをどうとらえるかという企業の姿勢や経営判断につながる話なのだろう。だが、一見、合理主義一辺倒と思われるアメリカでも、人のぬくもりのあるサービス対応は常に求められている。やはりロボットや味気ない機械の音声ではなく、生身の人間の優しい声に応対してもらいたいものだ。それがこれまで培ってきた日本流のサービスの良さだと思うからである。 (3Nアソシエイツ)