逆風の洋上風力発電事業、インフレ条項NGで泣きっ面に蜂
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政府は2023年12月13日に、再生可能エネルギー海域利用法に基づく2023年度洋上風力発電事業者入札の選定結果を発表した。「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖」は東京電力ホールディングスと中部電力の合弁会社JERA/Jパワー/伊藤忠商事/東北電力の4社連合が選ばれた。「新潟県村上市及び胎内市沖」は三井物産/独エネルギー大手RWE日本法人/大阪ガスの3社企業連合、「長崎県西海市江島沖」は住友商事/東電グループの再生エネ発電企業東京電力リニューアブルパワーの2社連合の落札となった。 多くの風力業界関係者は、2023年度入札の選定結果はクリスマス頃にずれ込むと見込んでいた。しかし、自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金問題で、西村康稔経済産業大臣が12月14日に事実上の更迭。発表は、この更迭の前に急遽前倒しされたといわれている。 2021年に3海域を総取りした三菱商事を代表とする企業連合を含め、日本の洋上風力発電は総合商社と大手エネルギー企業が牽引役を果たす構図が鮮明になってきている。
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土守豪