J3富山は3位でJ2昇格プレーオフへ…3ゴールで8戦ぶり勝利
◆明治安田生命J3リーグ 第37節 富山3-1八戸(17日、富山県総合運動公園陸上競技場) J3カターレ富山は、3-1で9位のヴァンラーレ八戸に勝利。3位が確定し、J2昇格プレーオフではホーム開催が決まった。9月22日の金沢戦以来となる8戦ぶりの勝利を飾り、選手たちは抱き合って大喜び。大雨の降る中、しゃがみ込んで嬉し涙を流したGK田川知樹(22)は「本当になかなか勝てず、チームとして苦しい時期が続いてきた。後半は相手の勢いがあって、追いつかれてもおかしくない状況でしたが、勝ち切れたのはチームの成長かなと思います」と振り返った。 長いトンネルを抜け出した。9月22日の金沢戦で勝利して以来、2-2讃岐、0-0今治、1-1宮崎、1-4福島、2-2鳥取、2-2相模原、2-2岐阜と勝てない時期が続いてきた。攻守で奮闘してきたDF安光将作(25)は「僕たちも人間だし、チームの雰囲気が落ちるのは当たり前。でも、どうにかしようと、もがいてきたし、1試合も力を抜くことはなかった。それでも勝てなかったが、今日もみんながハードワークしました」と気迫のプレーを連発。その安光が前半26分に豪快なヘディングシュートで先制すれば、後半4分にはFWマテウス・レイリア(29)が追加点を挙げた。1失点した後はピンチも多く、嫌な雰囲気も漂ったが、GK田川が好セーブを見せると、後半44分には途中出場のDF神山京右(24)がだめ押しゴールを決めて勝利を引き寄せた。 3位が確定し、J2昇格プレーオフの準決勝(12月1日)は、6位チームとホームで対戦。勝利すれば再びホームで決勝(12月7日)を行い、優勝すればJ2昇格が決まる。試合時間は90分間で、引き分けの場合はレギュラーシーズンでの上位チームが勝者となる。GK田川は「3位でプレーオフを戦えることは、かなりのアドバンテージになる。(一発勝負のトーナメントとなるが)毎試合、決勝戦のつもりで挑むことが大事。ルヴァンカップも経験してきて自信があるし、あとは勇気を持ってプレーするだけかなと思います」と意気込む。 24日のリーグ最終戦は、J3優勝とJ2昇格を決めている大宮アルディージャと対戦する。DF安光は「来年、自分たちが同じステージに上がるなら、倒さないといけない相手。リーグの順位を抜くことはできないが、自分たちのプライドを見せないといけない」と決意。勝負のプレーオフに向け、強敵撃破で弾みを付ける。(中田 康博) ○…J2昇格プレーオフ進出が消滅したヴァンラーレ八戸の石崎信弘監督は「前半の失点は1点だが、かなりピンチを作り、腰が引けたようなゲームになってしまった。2-1に追い上げたが、チャンスで得点できなかったことが敗因。失点シーンだけではないが、イージーなミスもありすぎました」と振り返った。
報知新聞社