茨城県、公用車のトヨタ・メガクルーザー売却へ 維持費かさむも人気
災害現場などで25年近く使用された茨城県所有のトヨタ車「メガクルーザー」が売却されることになった。部品の交換が難しく維持費がかかる一方で、愛好家の人気が高いことから一般競争入札を実施することに。9日には県庁で2回目の下見会も開かれる。 【写真】茨城県が売却を決めたトヨタのメガクルーザー=2024年11月28日午前9時38分、県提供 県防災・危機管理課によると、売却されるメガクルーザーは6人乗りで、1999年10月に新車として登録された。95年に起きた阪神・淡路大震災をきっかけに、常陽銀行(本店・水戸市)から寄贈されたという。 2012年につくば市で発生した竜巻災害や、15年の常総水害といった災害現場で活用された。知事の現地視察や備蓄品の運搬なども担ってきた。 23年10月に車検切れを迎えてからは使用されていない。走行距離は8万5586キロでバッテリーが上がった状態だが、希少価値の高い車種であることから一般競争入札での売却を決めた。 現在は別の車で災害対応などにあたっているといい、今回の入札での売却代金は、今後の災害備蓄品の購入に充てる方針だ。 予定価格(最低売却価格)は税抜き818万1818円(税込み900万円)に設定。入札を希望する個人や法人は、今月24日午後5時までに同課へ入札参加資格の申請が必要となる。2月4日に開札し、代金納付後の3月7日までに車両を引き渡す予定。 車両の引き渡し後に、落札者が県と常陽銀行のロゴマークを除去することなども条件となっている。入札の詳細などに関する問い合わせは同課(029・301・2872)まで。(宮廻潤子)
朝日新聞社