工場にするには住居の広さが過剰。住むだけなら倉庫が広すぎる! マツダと夫婦愛に満ちたガレージ|旧車の棲むガレージ
【鉄工所をガレージに転用マツダと夫婦愛に満ちたガレージ】 ノスタルジックヒーロー2020年4月号のマツダ特集に登場していただいた、1971年式サバンナクーペGSⅡのオーナーは、そのサバンナを含めて合計8台のマツダ車を所有している。 【画像17枚】Ⅳ型のバサーストに乗ってサーキット走行などを楽しんでいたが、11年乗った後に手放し、NBロースターに乗り換え、その後NCロードスターを入手。だが、FDが忘れられず、改めてⅥ型タイプRBを入手したというオーナー。フォークリフトの奥に見える扉の向こうが、工場の事務所スペースとして使われていた部屋。8畳ほどの広さがありトイレも付いている。ちょうどカーショップの事務所スペースのようで、その屋上はタイヤなどを置くストックルームとして利用 クルマ、特に旧車を趣味としている人ならばだれもが心当たりのあることだろうが、オーナーもまた、長年の趣味を通じて、いつしか保有台数を増やしてしまった趣味人のひとりだ。 広島で生まれ、広島で育ち、父親はマツダ関係の会社に勤務。子供の頃、父親が乗っていたのもサバンナクーペGSⅡだったというオーナーが、運命的な出合いを経てサバンナを入手してから17年ほどがたつ。その間、一度、増えた旧車のコレクションを整理したこともあったが、サバンナだけは手放すことがなかった。すると、いつしか1台、また1台と再び保有車両が増えていってしまったのだという。
マツダ一家に生まれ、運命的な出合いを果たしたオーナー
そんなオーナーが保有車両を収めるガレージを探し始めたのは2年ほど前。外部に借りていたガレージの契約終了を告げられたのがきっかけだった。そこで、所有車両をすべて収められる広い車庫スペースのある物件を探すか、自宅を立て直し、ガレージを拡大するか、クルマが入る倉庫を一棟借りるか、買うかなど、さまざまな作戦を考えていたところ、ある物件に巡り合う。 それは、広島市内からもそう遠くなく、1階が個人経営の鉄工所で2階が住宅という物件だった。1階、2階とも十分なスペースがあったが、工場を探している人には、2階の住居スペースが不要か広すぎで、住宅を探している人にとっては1階の倉庫スペースが広すぎるという、「中途半端」な物件だった。だが成本さんにとっては、真逆だった。 1階はシャッター付きのガレージとして利用でき、クルマを横に3台、縦にも3台並べられ、公道へとつながるスロープにも2台止められる。これなら収容能力としては十分。2階も5LDKの広さがあり、こちらも文句なし。そのうえ、1階には事務所スペースが設けられていて、エア工具を使うための配管まで備わっていたのだ。そのまますぐにでもカーショップを始められるほどの設備で、クルマ趣味を楽しむには申し分ないものだった。