【注:007の撮影カットではありません】 ディフェンダー90 V8カルパチアンエディション
デメリットはあるが、それでも買いの1台
凝縮感のある2ドアボディにありったけのパワーを詰め込んだディフェンダー90 V8。 このコンパクトなマッスルSUVは、どんな使い方をしようとも手に余るトゥーマッチなシロモノに違いない。それでもクルマ好きの中にはトゥーマッチだからこそ好き! という人がたくさんいるのも事実なのである。 そんな人がディフェンダー90 V8のステアリングを握ったらイチコロだろう。これはメルセデスのGクラスのように都市部でアーバンアウトドアを気取る人に最適な1台なのだ。 ディフェンダー90 V8の魅力は極端に切り詰められた「チョロQ的」なボディと525psを誇るスーパーチャージドV8による完成されたミスマッチにある。 存在としては2ドアのGクラスやラングラーに近いが、まとまりの良さとオンロードにおけるドライバビリティに関してディフェンダーの独断場である。 ミニマリズムを重視したSUVクーペなのでデメリットがないわけではない。スペアタイヤの重みによってリアゲートの開閉にはけっこうな力が必要だし、シートバックを起こした状態のラゲッジスペースはこれ以上ないほど狭い。 また前後長が短いドアのせいでリアシートへのアクセスも良好とは言えない。1598万円という価格がネックになる人もいるだろう。 だがディフェンダー90 V8代わりになるクルマは多くはない。しかも2024年限りの限定モデルなので、興味がある人は急いだほうがいいだろう。
試乗車のスペック
価格:1598万円(税込 オプションなし) 全長×全幅×全高:4510×1995×1970mm 駆動方式:AWD 車両重量:2310kg パワートレイン:V型8気筒DOHC 4999cc+スーパーチャージャー 使用燃料:ガソリン 最高出力:525ps/6500rpm 最大トルク:63.73kg-m/2500~5500rpm ギアボックス:8速オートマティック タイヤサイズ:275/45R22(フロント)275/45R22(リア)
吉田拓生(執筆) 小川和美(撮影) AUTOCAR JAPAN(編集)