東ソー、通期下方修正…「塩ビの需要がなかなか戻って来ず、少し苦戦している」
東ソーは5日、2025年3月期連結業績予想の各利益段階を下方修正すると発表した。営業利益は5月公表比60億円減の940億円、経常利益は同40億円減の940億円、当期利益は同60億円減の530億円に引き下げた。売上高は据え置いた。 利益面は市況低迷による交易条件と在庫受払差の悪化などの影響を見込む。セグメント別では、カセイソーダや塩化ビニール樹脂などを扱うクロル・アルカリ事業の営業利益見通しを同59億円減の102億円に修正。機能商品事業は半導体関連需要の一部回復の遅れによる影響などで、同38億円減の377億円に引き下げた。 同日会見した坂田昌繫執行役員はクロル・アルカリ事業について「塩ビの需要が(想定ほど)なかなか戻って来ず、少し苦戦している」と説明した。 24年4―9月期連結決算は営業利益が前年同期比47・6%増の473億円。各事業の販売増や在庫受払差の改善などが寄与した。