介護現場でスタッフを「イラっとさせる一言」 正しさを相手に理解してもらおうとしていないか?
たとえ、完遂が難しい仕事であったとしても、「そもそも無理があった」と責任逃れをする言い方はNG。 引き受ける時点でわかっていたのであれば、そのときに相談しなければいけません。 不本意な出来事により、業務上のミスなどが生じた場合でも、その報告を不平不満から話し始めるのは適切ではありません。 自分の感情から話し始めると、「言い訳をしている」と認識されやすいからです。 まずは仕事を果たせなかったことを謝罪し、何があったのか、事実を伝えるようにしましょう。
事実関係から話すと、相手は「説明を受けている」という認識に変わりますので、話を聞いてもらいやすくなるでしょう。 そのうえで、「自分には難しい仕事だった」と気持ちを吐露するぶんには構いません。 話す順序に配慮することが大切です。 ただし、説明をする際は回りくどい言い方を避けて、要点のみを簡潔に伝えるようにします。 説明が長いと、一生懸命に伝えても「言い訳」ととらえられてしまうので、気をつけてください。
語気を強めずに、穏やかに伝えることも心がけましょう。 ■保険をかけると、かえって好感度ダウンに ×な伝え方:言いたくないけど、こうしたほうがいいんじゃない? ○な伝え方:こうするともっとよくなると思うんだけど、どう? スタッフ同士で業務に関する提案をすることは多くあります。 そのなかには、相手のよくない行動に対し、改善を促す提案も含まれることでしょう。 そんなとき、「こんなこと言いたくないけど」という前置きの表現を使ってはいませんか。
この表現には、「言いたくないことだけど、あなたのために言うよ」という意味が含まれており、相手にとって「耳の痛いこと」を言う自分を擁護する気持ちから使ってしまいがちです。 さらに、「これから嫌なことを言うよ」という警告にも聞こえます。 威圧感もあるため、相手は身構えてしまうかもしれません。 すると、真意が伝わりにくくなったり、言い方によっては、馬鹿にしたり、見下したような嫌味としてとらえられます。