2024年版 カッコよくて実用的なステーションワゴン 10選 多用途に使える「合理的」な1台
5. シトロエンC5 X
長所:しなやかでソフトなサスペンション、充実したインテリア、経済的なパワートレイン 短所:もどかしいブレーキフィール、時折ギクシャクするAT、衝撃吸収性能はやや期待外れ シトロエンC5 XはクーペのスタイルとSUVのスタンス、そしてステーションワゴンの多用途性を併せ持つ華やかなフランス車で、実用性に対する独自の解釈を見せてくれる。見慣れたステーションワゴンとは少し異なるクルマだ。 外見からも快適性を最優先していることは明らかである。ソフトなサスペンションは不安定になることもあるが、基本的にはしなやかでイージーな足取りを持ち、シートの座り心地とサポート性には目を見張るものがある。ボディの動きは大きいが、軽快かつ正確なステアリングと安定したグリップにより運転操作はほとんど苦にならない。 派手な外観とは裏腹に、インテリアはしっかりとした作りで広い。トランクも大きく、5人乗車時で540Lの容量を誇る(PHEVモデルでは485L)。 PHEVモデルの経済的なメリットはそれなりに大きく、C5 Xの中で快適性が最も高い。1.6Lのガソリンモデルも、その静かな走りとトルクはC5 Xのキャラクターによく合っている。ただし、やや不機嫌な8速ATには苦戦させられることもある。
6. メルセデス・ベンツEクラス・ステーションワゴン
長所:615Lの大容量トランク、高機能な車載システム、PHEVモデルの効率性の高さ 短所:価格が高い、PHEVモデルではトランクが狭い Eクラスに家族を乗せるとしたら、セダンよりもステーションワゴンを選びたい。40/20/40分割可倒式リアシートを折りたたむと、1820Lの広大なフラットフロアが出現する 荷室形状もよく、低いフロア高や電動テールゲートなど、扱いやすい工夫が施されている。ただし、PHEVモデルでは大型バッテリーを搭載する必要があるため、トランク容量は460~1675Lと小さくなってしまう。 最新のEクラス(W214、ステーションワゴンはS214)では、スクリーンとハイテクを重視したデザインとなっている。上級グレードには、中央と助手席用のスクリーンが統合される「スーパースクリーン」が用意される。機能性は十分で、内装材も概して高級感がある。 ステーションワゴンにおけるリアのエアサスペンションは、乗り心地というよりもセルフ・レベリング機能を目的としたものだ。 弊誌は本稿執筆時点で2.0L 4気筒ディーゼルの「E220d」しか試乗できていないが、非常に洗練されていると同時に、非常に経済的であることがわかった。