時事川柳で振り返る(12月27日)
きょう27日は仕事納め。本紙「時事川柳」で、この1年を振り返る。<能登の地にせめて降らすな雪と雨>。元日の大地震の爪痕生々しい被災地を、無情の豪雨が襲った。畳みかける天の仕打ちが恨めしい▼<お札から消えても英世偉大なり>。新紙幣が20年ぶりに登場した。「古里の医聖、お疲れさま」と、旧千円札はたんす預金に。<小遣いもマイナス金利解いてくれ>。金融政策の大転換で暮らしは、さて…。物価高は収まらず、コメまで高騰する始末。<居候一杯目からそっと出し>▼<この選挙自業自得と見つけたり>。「政治とカネ」問題で鉄ついをくらった政権与党は肩身が狭く、<連立の方程式は超難問>。望みをかけた103、123、178の計算式の解はいかに。海の向こうは豪腕の自国第一主義者が返り咲く。<分断を引きずったままトラ吠える>。新年は、どこへ向かうか、大国よ▼<大谷さんバント追加し三刀流>。新年も異次元の活躍は止まるまい。<戦うを競うへ変えてパリ五輪>。なのに紛争はやまず、平和の祭典が問われることに。<人生の最後の楽園へ召され逝く>。笑顔の似合う名優は突然旅立った。福島なまりで、さよならも言えず。<2024・12・27>