19歳の愛娘が妊娠、中絶…“マインドコントロール”された私たちの娘――“悪質ホスト”に壊された家族 #ydocs
ホストのために風俗嬢になった娘…
「娘は最初、彼氏ができたようなことを言っていたんで、本人としては彼氏ができたつもりだったと思うんですね。それが、『俺の働いている店に行かないか』みたないな話になって引き込まれていくので。最初はそのお店に行って、風俗の仕事につながってるというのは想像もつかないことだった」 ホストと娘が“恋人関係”になったという母親。 異常に気付いたのは部屋にあった“婚姻届”でした。 「これはホストクラブの名刺ですね、担当を決める時の名刺だと思います」 そう言って見せてくれた名刺の裏面には「婚姻届」という文字がありました。これを発見した時、「娘はものすごくまずいところに足を踏み入れたなと思いました。これはもう緊急事態だなって。大変なことが起きるなって…」と思ったといいます。 母親の悪い予感は的中します。 娘はホストクラブに通い続けるために風俗嬢に…。 母親は言います。 「私はなんとか子供の命を守りたい。商品価値がなくなったらホストに捨てられる。捨てられた後どうなるかというと、大体精神疾患、髪も心もボロボロになってしまうと話を聞いているので。私はもうこれ性的搾取ビジネスだと思っています」 “性的搾取ビジネス”という闇…。同じように娘が風俗嬢になったという別の母親は、「ホストは娘を金づる扱いしている」と話します。
娘が“風俗嬢” 父“うつ病”で母“売掛金肩代わり”
「夫の方が少し娘の生活に病んでしまって。うつ病と診断されました」 娘は電車で2時間かけて歌舞伎町のホストクラブで遊び、何事もなかったかのように家に帰る生活を続けていたといいます。次第にバイトではお金が足りなくなり、風俗の仕事もするようになりました。 父親がホスト通いをやめるよう説得しても娘はやめることができず、説得に疲れた父親はうつ病になってしまいました。 娘がホストで作らされた多額の売掛金を肩代わりした母親もいました。 手元にたくさんの領収書を持つ母親は、「500万、234万、438万…」と金額をつぶやきます。 「娘は本当に思い詰めているし、『払わないと私は死ぬ』って言うんですね。払わなかったら本当に娘はホストに殺されるかもしれないなと思いましたので、期限も迫っていましたので仕方なく払ってしまいました」 総額1800万もの売掛金を娘の代わりに支払ったといいます。 「マッチングアプリで知り合って恋人のような関係になった時にホストクラブに誘われて。そこからあっという間に…」 使う金額は跳ね上がっていったといいます。 「洗脳に近いことが行われていると思いました。色んなスキルが組み合わされていて」 入手したマニュアルにもあるように、ホストは女性を“マインドコントロール”して、あっという間に女性の心に取り入ります。巨額の売掛金の支払い、風俗への斡旋など、悪質ホストは女性を性的搾取ビジネスの歯車として使い続けます。 青母連の玄秀盛代表によると、歌舞伎町では売掛金が廃止になったものの、都内の他の場所では売掛金は依然として横行していて、被害相談は増え続けているといいます。「悪質ホスト」が絡んだ家族崩壊は今も続いています。