「グーネット」のプロト、社員が架空売上18億円計上の疑い 中間決算の発表延期
プロトコーポレーションは10月18日、社員が架空の取引を行っていた疑いがあるとして特別調査委員会を設置したと発表した。同社では今年5月に売掛金が未回収となる事案が発生。社内調査で事実関係の確認を進めていたが、2016年7月から24年3月までに約18億円の架空の売上があったことを確認した。同日までに全容を把握できなかったため、第三者で構成する特別調査委で詳細を調べる。これに伴い、11月5日に予定していた24年4~9月期の決算発表を延期する。今後、調査の進ちょく状況を確認しつつ、発表日を公表する。 特別調査委は三宅英貴弁護士を委員長とし、公認会計士も加わる。同社によると、社内調査で当該事案の概要が明らかになってきたものの、全容解明が必要であることと、同様の事案があるのかの確認を含めた徹底的な調査を行うため、特別調査委の設置を同日の取締役会で決議したという。 今回の事案は5月に発覚。一時、架空取引に関わったとみられる社員と連絡が取れなくなっていた。直接連絡が取れた7月以降、事実関係の確認を進めてきたが、事案が長期にわたることと、取引先や仕入れ先などへの確認にも時間を要したとしている。 同社は、中古車情報サイト「グーネット」や自動車販売店向け支援ツール、輸入タイヤ・ホイールのオンライン販売事業「オートウェイ」などをグループで展開。24年3月期の連結売上高は1155億円(前年比9.4%増)だった。