ドラゴンズ残り23試合の戦いは?立浪監督"腹のくくり方"にファンは注目
"切り札"立浪監督の思い
立浪監督1年目は「低迷し続けるチームを変える」として、積極的な若手起用が目立った。まだまだ粗削りだったが、多くの楽しみな"芽"がチームに芽吹いた。 「過去の監督には、基本2年や3年という契約の中で勝たないといけないプレッシャーがあり、思い切って若い選手を使っていくことができていなかった。そんな姿を見ていて、自分がそれをやらないといけないと思っていた」 こう語っていた立浪監督だったが、3年目シーズン最終盤の今、その言葉を覚えていてくれることを、心から願う。
宏斗筆頭に個人タイトルを!
楽しみなのは個人タイトル争いである。投手では、開幕こそ間に合わなかったものの、現在も「投げては勝つ」無双の活躍を続ける高橋宏斗(※「高」は「はしごだか」)。0点台という防御率の他、勝利数、奪三振数、勝率など可能性のあるタイトルは多い。その先にある「沢村賞」も楽しみだ。 セーブではライデル・マルティネス、ホールドポイントでは松山晋也と清水達也がいる。打者では、細川成也が打率、そして安打数などでトップ争いに参画する。これだけタイトルに関わる投打の中心選手がいながら、チームが下位に低迷していることが不思議なのだが、取れる個人タイトルは、とにかく取ってもらいたい。そのためにはベンチのバックアップも必要だろう。
竜党はいつも夢を見たい
ファンとして、残りゲームで見たいもの、それは"夢"、明日のドラゴンズの姿を見せてもらう戦いである。任期のある監督やコーチ、もっと言えば球団フロントと違って、ファンは"期間限定"ではない。竜党の応援に期限はない、一生ものでもある。 戦いの中で、常に夢のある未来をファンに見せることは、プロ野球の球団の義務でもある。「自分は3年で終わるかもしれないけれど、その後のドラゴンズを考えて戦う」これも立浪監督1年目の言葉である。 手元には、ドラチケで購入したバンテリンドームのチケットが、まだ4試合分ある。苦しい戦いであることは承知、だが、そこに差す"光"に出合うために、残り少ない今シーズンも球場へ通い続ける。 【CBCマガジン専属ライター・北辻利寿】 ※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が"ファン目線"で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『屈辱と萌芽 立浪和義の143試合』(東京ニュース通信社刊)『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲 愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)ほか。CBCラジオ『ドラ魂キング』『#プラス!』出演中。
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