【ニューイヤー駅伝】現役五輪選手3人擁するHondaがV奪還に意欲!前回の2、3区距離変更でレース戦略に変化
■森が日本選手権5000m2位に成長。有力な1区候補に。 ■ 森凪也が新しくメンバーに加わりそうだ。中大を卒業して3年目。過去2年間はニューイヤー駅伝に出場できなかったが、今年6月の日本選手権5000mでは13分16秒76で、先輩の伊藤に続いて2位に入った。「勝負勘がある。駅伝なら前半の1区とか3区とか」と、小川監督も期待する存在になった。 福岡大大濠高では全国大会には出場したが、入賞はなかった。中大で10000m28分22秒28を出し、3年時には箱根駅伝でエース区間の2区を任された。だがその2区で区間16位。4年時は箱根駅伝メンバーからも漏れてしまった。「4年生の時にHondaがニューイヤー駅伝で初優勝しました。(メンバーも充実していて)入るチームを間違えたかな」と言うほど、自信が持てなかった。「18歳で上京してから6年間、個人としては一度も納得のいく正月を過ごせていません。ニューイヤー駅伝は会社の熱量も高いので、ここで結果を出したい気持ち、駅伝にかける思いが強くなっています」 以前は強くなるためには、「これをやっておかないといけない」という取り組み方だった。しかし入社後は徐々に、「やるべきことが内側から出てきて、勝手に一日が埋まっていく感じ」だという。だから今季の躍進も何かをやったからではなく、日常を積み重ねた結果だと自身は捉えている。 おそらく周りの代表経験選手たちの取り組みも見て、やるべきことを自然と自覚してきたのだろう。来年の東京世界陸上5000m出場も視野に入れているが「それに向けて何か(特別なこと)をやっているわけじゃない」と言う。大卒入社3年目での初出場は遅咲きと言えるが、森の存在感はこの1年で格段に大きくなっている。 ■メンバー争いは過去最高レベル ■ 森は過去2年、東日本実業団駅伝には出場してきた。1年目は5区、区間7位だったが、昨年は1区区間3位と好走した。5000mも当時13分28秒35まで上げていたが、ニューイヤー駅伝はメンバー入りできなかった。「メンバーが確約されているチームではありません。実績があっても選ばれるとは限らず、チーム内の競争を勝ち抜かないといけない。それがHondaが強い理由だと思います」